EA-BANK モーニングレポート
インフレ懸念から、米株上値が重たい(2.23 NY時間)
昨日のNY市場では、米株が上昇しての引けとなりました。ダウはインフレに対する警戒感が根強く、米国の金融政策に対するタカ派的な思惑からマイナス圏に沈む場面もありましたが、直近の売りの流れに対する修正の動きが意識されて持ち直し、プラス圏での引けとなりました。ダウは108ドル高の33153ドルでの引けとなりました。
米国債市場では、利回りがまちまちでの推移。短期債利回りが上昇する一方、長期債利回りが下落しており、2年債利回りと30年債利回りの逆イールドが拡大する展開となっています。調整の動きから債券に対する買い戻しの動きが意識されやすい状況となっていますが、株価の上昇やインフレが利回りの下値を支えました。米10年債利回りは3.88%台半ばから後半、30年債利回りは3.88%台半ばでそれぞれ推移しています。
為替相場 – 米インフレ圧力の強まりで、円買い優勢
為替相場では、ドルインデックスが小幅に上昇。前営業日終値を挟んでの動きが継続して方向感の見えにくい流れとなっていますが、ユーロやポンドの上値が抑えられたことでドルの下値が支えられました。現状、ユーロ/ドルは1.05ドル台後半、ポンド/ドルは1.20ドル台前半でそれぞれ推移しています。
円は買われやすい地合いとなっています。ドル/円が上値を抑えられたことで、クロス円の上値も重い状況です。ドル/円は一時135円台を回復する動きとなったものの、そこから調整の動きが強まる展開となっています。ただ、米株が上昇基調を強めたことで円に対する買いの流れも一服している状況です。現状ドル/円は134円台半ばから後半、ユーロ/円は142円台半ばから後半、ポンド/ドルは161円台後半でそれぞれ推移しています。
ドル/円・ボリンジャーバンド – 小幅持ち直し
ドル/円を30分足のボリンジャーバンドで見ると、バンドの上限をブレイクする動きから調整が入り、一気にバンドの下限まで下落しました。そこからは持ち直す動きも見せましたが、再度売り圧力が強まり下落してバンドブレイクとなっています。ただ、目先は小幅持ち直しとなっており、このまま上昇基調が維持されるのかどうかに注目です。
現状、バンドの上限が横ばい、下限が下落となっています。上限の方向感に注意が必要ですが、バンド幅は広く、ここからさらに拡大といった展開にはなりにくい状況だといえます。ここからはバンドの上限が下落する可能性が高く、トレンドそのものも下向きではあるものの、バンドブレイクからバンドウォークといった動きとはなりにくい局面であるため、調整を入れながら下値を拡大するといった動きを想定しておく必要があります。