EA-BANK モーニングレポート
ハイテク株の売りで米株軟調に始まるも、ダウはプラスに浮上(1.25 NY時間)
先週末のNY市場では、米株が小幅まちまちでの引けとなりました。朝方は調整売り圧力が強まる中でダウが460ドル安となるなど下値を拡大しましたが、米国の金融政策に対する思惑などを背景に持ち直し基調を強め、引けにかけてダウがプラス圏に浮上する展開となりました。NASDAQなどはマイナス圏での引けとなりましたが、下げ幅を大きく縮小しての引けとなりました。ダウは9ドル高の33743ドルでの引けとなりました。
米国債市場では、利回りが低下。米株は持ち直し基調でダウがプラス圏に浮上しましたが、米国の利上げペースの減速に対する思惑などから債券に対する買い圧力が強まり、特に短期債利回りが下げ幅を拡大する展開となっています。米2年債利回りと30年債利回りの逆イールドが縮小する展開となっています。現状米10年債利回りは3.44%台半ばから後半、30年債利回りは3.59%台後半でそれぞれ推移しています。
為替相場 – 材料難によるポジション調整で、まちまちの展開
為替相場では、ドルインデックスが小幅に続落。米国債利回りの上値が抑えられたことなどを背景に、ドルに対する売りの流れが意識されています。ユーロ/ドルは1.09ドル台を回復しの1.09ドル台前半での推移、ポンド/ドルは1.24ドル台を回復して1.24ドル台前半での推移となっています。
円はまちまちでの推移となっています。ドルインデックスの上値の重い展開を眺めてドル/円が130円を割り込み下値を拡大する展開となっており、ユーロ/円も上値の重い展開となっています。ただ、ポンド/円や豪ドル/円などは上昇しており、米株の底堅い動きを背景に円に対する売り圧力が意識される流れとなりました。現状ドル/円は129円台半ば、ユーロ/円は141円台半ば、ポンド/円は160円台半ばから後半でそれぞれ推移しています。
ドル/円・ボリンジャーバンド – 上値の重い展開
ドル/円を30分足のボリンジャーバンドで見ると、バンドの中心線と下限で挟まれたレンジを動いており、上値の重さが意識される状況となっています。目先は持ち直し基調ですが、バンドの中心線が上値抵抗線として意識されており、再度ここで抑えられた場合はバンドの下限まで下落する可能性が高まります。
現状、バンドの上限が下落、下限が上昇といった動きとなっており、バンド幅の縮小傾向が強まっています。市場にはエネルギーが蓄積されてきており、動き出したら大きくなる可能性があります。ただ、目先は中心線を意識しての動きであり、まだ縮小の余地もあるため、しばらくは狭いレンジで動き、方向感の見えにくい流れとなる可能性が高い展開だといえます。バンドの上限もしくは下限に到達した場合はそこからの動きに注意が必要です。