EA-BANK モーニングレポート
経済指標の悪化に伴う米景気後退懸念の高まりから、ダウ急落(1.18 NY時間)
昨日のNY市場では、米株が大幅下落となって引けました。米PPIが市場予想を下回ったことでインフレに対する警戒感が和らいだものの、米小売売上高や鉱工業生産、設備稼働率などの経済指標が軒並み悪化しており、米経済の先行きに対する警戒感が強まる展開となりました。ダウは613ドル安の33296ドルでの引けとなりました。また、ベージュブックでは物価上昇の勢いが鈍化したなどと報告がなされました。
米国債市場では、利回りが大幅に下落。インフレに対する警戒感が和らいだことや米株の大幅下落などを背景に債券に対する買い戻しの動きが強まっています。短期債利回り、長期債利回りともに下げ幅を拡大し、10bpを超える下げとなっています。現状米10年債利回りは3.37%台前半、30年債利回りは3.54%台前半でそれぞれ推移しています。
為替相場 – 米債券利回りの大幅低下で、ドル上値重い
為替相場では、ドルインデックスが上値の重い展開。米国債利回りの大幅下落などを背景にドルの上値が抑えられる展開となっています。ただ、ここまでの下落に対する調整の動きも意識され、対円では底堅い動きとなりました。現状ユーロ/ドルは1.07ドル台後半、ポンド/ドルは1.23ドル台半ばでそれぞれ推移しています。
円は軟調地合いで推移。ドル/円が128円台後半まで持ち直す動きとなる中でクロス円も堅調地合いとなっています。米株の下落や米国債利回りの大幅低下などが意識される一方、ここまでの円高に対する調整の動きが強まり、円が売られやすい展開となりました。現状ユーロ/円は139円台前半、ポンド/円は159円台前半でそれぞれ推移しています。
ドル/円・ボリンジャーバンド – 底堅い動き
ドル/円を30分足のボリンジャーバンドで見ると、バンドの下限を意識しての動きから持ち直し、目先はバンドの中心線を抜けて上昇する流れとなっています。上昇の勢いは落ちているものの、底堅い動きが維持されています。このまま上昇基調を維持してバンドの上限まで上昇するかどうかに注目です。
現状、バンドの上限は下落基調、下限は上昇基調となっており、バンド幅は縮小傾向となっています。市場には徐々にエネルギーが蓄積されていくものと思われます。ただ、まだバンド幅には縮小の余地があり、目先は大きな動きにはなりにくい局面だといえます。バンドの上限と下限で挟まれたレンジでの動きになりやすい展開となっています。