EA-BANK モーニングレポート
FRB理事の発言がリスク志向を煽り、ダウ続伸(1.10 NY時間)
昨日のNY市場では、米株が上昇しての引けとなりました。FRBのタカ派的な姿勢が懸念される一方、利上げペースの減速に対する思惑も強まっており、リスク志向の動きが展開されました。ダウは朝方はマイナス圏に沈む場面もありましたが、引けにかけて買い意欲が強まり、186ドル高の33704ドルでの引けとなりました。
米国債市場では、利回りが上昇。特に長期債利回りが上げ幅を拡大しており、2年債利回りと30年債利回りの逆イールドが縮小する展開となっています。ボウマンFRB理事の発言などを受けてタカ派的な思惑が意識され、債券に対する売り圧力が強まる流れとなっています。現状米10年債利回りは3.61%台前半、30年債利回りは3.73%台半ばから後半でそれぞれ推移しています。
為替相場 – ドルインデックス上昇も、ドル/円上値重い
為替相場では、ドルインデックスが上昇。米国債利回りが上げ幅を拡大する中でドルに対する買い戻しの動きが強まる展開となっています。ただ、ユーロ買いの流れも根強く、ドルインデックスは上値を抑えられました。現状ユーロ/ドルは1.07ドル台前半から半ば、ポンド/ドルは1.21ドル台半ばでそれぞれ推移しています。
円はまちまちでの推移となっています。全体的に大きな動きにはなっておらず、様子見ムードとなっています。ドルインデックスが上昇する中でドル/円などは底堅い動きとなりましたが、ポンド/円などが小幅に下落する展開となっています。現状ドル/円は132円台前半、ユーロ/円は141円台後半、ポンド/円は160円台半ばから後半でそれぞれ推移しています。
ドル/円・ボリンジャーバンド – 狭いレンジでの動き
ドル/円を30分足のボリンジャーバンドで見ると、バンドの中心線を意識しての動きとなっています。バンドの中心線で支えられる一方、バンドの上限まで上昇できず、上値の重さが感じられる展開となっています。狭いレンジでの動きであり、ここからの方向感に注目です。
現状、バンドの上限が横ばい、下限が上昇となっています。バンド幅が緩やかに縮小する展開となっており、市場にはエネルギーが蓄積されています。すでにバンド幅が狭いため、動き出したら大きくなる可能性が高いといえます。ただ、現状はバンドの中心線を意識しての動きであり、まずは方向感を見極める必要があるため、バンドの上限もしくは下限での動きに注目です。