EA-BANK モーニングレポート
米雇用統計をこなしダウ急騰、700ドル高(1.6 NY時間)
先週末のNY市場では、米株が大幅上昇となって引けました。米雇用統計は非農業部門雇用者数や失業率が市場予想を上回ったものの、平均時給が市場予想を下回りました。また、ISM非製造業景況指数が市場予想を大幅に下回り、節目の50をも下回ったことを受けて米国の金融引き締めの長期化に対する警戒感が後退し、リスク志向の動きが強まりました。ダウは700ドル高の33630ドルでの引けとなりました。
米国債市場では、利回りが大幅低下となって引けました。米国の金融引き締めの長期化に対する思惑が低下したことで債券に対する買い意欲が強まりました。米2年債利回りは20bpを超える低下となるなど下値を拡大しました。また、10年債利回りなどの長期債利回りも10bpを超す低下となっており、市場全体に債券買いが意識されました。米10年債利回りは3.55%台後半、30年債利回りは3.68%台半ばから後半でそれぞれ引けました。
為替相場 – 米債券利回りの低下を背景に、ドル売り加速
為替相場では、ドルインデックスが大幅下落となって引けました。米国債利回りの低下などを背景に、ドルに対する売り圧力が強まる展開となりました。米株の大幅上昇を受けて安全資産としてのドル買いの流れが巻き戻されたこともドルの上値を抑える展開となっています。ユーロ/ドルは1.06ドル台を回復しての動きとなり、ポンド/ドルは1.20ドル台を突破しての引けとなりました。豪ドル/ドルなども大きく上昇しており、ドルは主要通貨に対して売られる展開となりました。
円はまちまちでの引けとなりました。ドル/円が下落する一方、クロス円は全体的には底堅い動きとなっています。ドルインデックスの大幅下落を眺めてドル/円は上値を抑えられ、一時132円を割り込む水準まで下落しました。その後の戻りも弱く、132円台前半での引けとなりました。一方のクロス円は米株高などを背景に底堅い動きとなりました。ユーロ/円は140円台半ば、ポンド/円は159円台半ばから後半での引けとなりました。
ドル/円・ボリンジャーバンド – 堅調地合い
ドル/円を30分足のボリンジャーバンドで見ると、バンドの下限を意識してのバンドウォークから調整の動きが入ったものの、上値の重い展開となって横ばいでの推移となりました。しかし、東京時間に入り下げ幅を拡大する展開となり、バンドの下限を目指す動きとなっています。このまま下限まで下落するかどうかに注目です。
現状、バンドの上限が下落、下限が横ばいからじり高といった動きになっています。バンド幅が縮小傾向となっており、大きな動きにはなりにくい形となっています。ただ、上値の重さが意識される展開であり、バンドの下限まで下落する可能性があります。バンド幅の縮小傾向が強まれば、先々はレンジ圏での動きが意識されやすくなりそうです。