EA-BANK モーニングレポート
米ADP雇用統計の好結果を背景に、米短期債利回り上昇(1.5 NY時間)
昨日のNY市場では、米株が下落しての引けとなりました。米ADP雇用統計が市場予想を大幅に上回ったことから米国の金融引き締めの加速に対する警戒感が強まり、リスク回避的な動きが展開されました。プーチン大統領が6-7日の一方的な停戦を命じるといった報道を受けて一時下げ渋る場面もありましたが、上値は重く軟調地合いが維持されました。結局ダウは339ドル安の32930ドルで引けました。
米国債市場では、利回りがまちまちでの推移となっています。米国の金融引き締めの長期化に対する思惑から債券に対する売り圧力が強まり、2年債利回りは10bp超の上昇となっています。その一方、米株の下落を受けて長期債利回りの上値が抑えられ、30年債利回りはマイナス圏での推移となっています。現状米10年債利回りは3.71%台半ば、30年債利回りは3.78%台半ばでそれぞれ推移しています。
為替相場 – 米株安を背景としたポジション調整により、円買い優勢
為替相場では、ドルインデックスが上昇。米短期債利回りの大幅上昇などを背景に、ドルに対する買い意欲が強まっています。米国のタカ派的な金融政策に対する思惑から、先高観が意識される状況となっています。現状ユーロ/ドルは1.05ドル台前半、ポンド/ドルは1.19ドル台前半でそれぞれ推移しています。
円は全体的には買い優勢の流れとなっています。ドルインデックスの大幅上昇を受けてドル/円は上値を拡大していますが、クロス円は軒並み下落する展開となっており、米株安などを背景に円に対する買い戻しの動きが展開されています。ドル/円も一時は134円台を付ける場面もありましたが、目先は133円台半ばまで下落しての動きとなっています。また、ユーロ/円は140円台前半、ポンド/円は1円超の下落となって158円台後半でそれぞれ推移しています。
ドル/円・ボリンジャーバンド – 堅調地合い
ドル/円を30分足のボリンジャーバンドで見ると、バンドの上限を意識しての動きから調整の動きが入り、目先はバンドの中心線で支えられてじり高基調といった動きになっています。調整の動きが入ったものの下値は堅く、このまま再度バンドの上限まで上昇するかどうかに注目です。
現状、バンドの上限がじり安、下限が上昇といった動きになっています。バンド幅が縮小傾向であり、市場にはエネルギーが蓄積されてきています。ただ、まだ縮小の余地は大きく、大きな動きにはなりにくいでしょう。目先はバンドの中心線が意識されており、中心線を挟んだレンジ圏での動きとなる可能性が高い局面だといえます。