EA-BANK モーニングレポート
期待インフレ率の低下を背景に、ダウ上昇(12.23 NY時間)
先週末のNY市場では、米株が上昇しての引けとなりました。朝方は米国の金融政策の先行きに対する警戒感から売りの流れが優勢となりましたが、ミシガン大学発表の期待インフレ率が前月から低下したことなどを背景に、インフレに対する懸念が和らぎ、買い戻しの動きが強まりました。ダウは一時213ドル安まで押し込まれましたが、買い戻しの動きが強まったことで176ドル高の33203ドルで引けました。
米国債市場では、利回りが上昇。インフレに対する警戒感は依然として根強く、債券に対する売り圧力が強まっています。特にPCEコアデフレーターが高い結果となったことで、米国の金融引き締めの長期化に対する思惑が強まる状況となっています。米10年債利回りは3.74%台半ばから後半、30年債利回りは3.85%台前半から半ばでそれぞれ引けました。
為替相場 – クリスマス休暇を控え、全体的に様子見ムード
為替相場では、ドルインデックスがやや上値を抑えられました。米国債利回りは上昇したものの、積極的にドルを買い進む展開にはならず、クリスマス休暇を控えて様子見ムードが強まる展開となりました。ユーロ/ドルやポンド/ドルは小幅に上昇しましたが、全体的には小動きとなって引けました。ユーロ/ドルは1.06ドル台前半、ポンド/ドルは1.20ドル台半ばでそれぞれ引けました。
円は全体的に売られやすい地合いとなりました。米株が持ち直し基調となったことなどを背景に、円に対する売りの流れが強まる展開となりました。ただ、クリスマス休暇を控えて閑散として状況であり、全体的には大きな動きにはならず、様子見ムードがとなっています。ドル/円は132円台後半、ユーロ/円は140円台後半、ポンド/円は160円台前半でそれぞれ引けました。
ドル/円・ボリンジャーバンド – 狭いレンジでの動き継続
ドル/円を30分足のボリンジャーバンドで見ると、バンドの中心線を意識しての動きが継続しており、狭いレンジでの動きが展開されています。やや上値の重さが意識され、動きそのものも小さく、様子見ムードが強まる流れとなっています。しばらくはこういった動きが継続する可能性もあります。
現状、バンドの上下限中心線がほぼ横ばいといった動きとなっています。バンド幅は狭く、市場にはエネルギーが蓄積されています。動き出したら大きくなる可能性はあるので、バンドの上限もしくは下限での動きには注意が必要です。ただ、目先はバンドの中心線を意識しての動きであり、まずは方向感を見極める必要があります。