EA-BANK モーニングレポート
好調な米企業決算を背景に、ダウ大きく上昇(12.21 NY時間)
昨日のNY市場では、米株が大幅続伸となって引けました。米企業決算の好調や米消費者信頼感指数が市場予想を大きく上回ったことなどを受けて景気後退に対する懸念が和らぎ、買い圧力が強まりました。ダウは朝方から買いの流れが優勢となり、一時588ドル高まで上昇しました。買い一巡後も底堅い動きが展開され、526ドル高の33376ドルで引けました。
米国債市場では、利回りが低下。長期債利回りは前営業日終値を挟んでの動きとなっていますが、短期債利回りが上値の重い展開となっています。米国のタカ派的な金融政策に対する警戒感は根強いものの、調整の動きが展開され債券に対する買い戻しの動きが強まりました。景気後退に対する懸念が和らいでいることで米2年債利回りと30年債利回りの逆イールドが縮小する展開となっています。現状米10年債利回りは3.66%台後半、30年債利回りは3.72%台後半でそれぞれ推移しています。
為替相場 – 急激な円高は一服も、円上値が堅い
為替相場では、ドルインデックスが堅調地合い。大きな動きにはなっていないものの、ドルに対する買い戻しの動きが優勢となっています。米国債利回りの低下がドルの上値を抑える一方、急激に進んだ円買いに対する修正の動きがドルの下値を支える流れとなっています。また、金融政策に対する思惑から、ポンドがやや上値を抑えられています。現状ユーロ/ドルは1.06ドル台前半、ポンド/ドルは1.20ドル台後半でそれぞれ推移しています。
円は全体的には売られやすい地合い。ポンド/円は上値を抑えられて160円を割り込む動きとなっていますが、日銀の金融政策を受けて進んだ円高の流れが一服し、調整の動きが維持される流れとなっています。ただ、先行きに対する警戒感は根強く、積極的に円を売る動きにはなっていません。現状ドル/円は132円台前半から半ば、ユーロ/円は140円台半ば、ポンド/円は159円台後半でそれぞれ推移しています。
ドル/円・ボリンジャーバンド – 小幅持ち直し
ドル/円を30分足のボリンジャーバンドで見ると、バンドの上限を意識しての動きから調整の動きが入ったものの、バンドの中心線で支えられる動きとなっています。目先はじり高基調となっており、このままバンドの上限まで上昇することが出来るかに注目です。狭いレンジでの推移ですが底堅い動きであるため、上限まで上昇する可能性もある展開だといえます。
現状、バンドの上下限中心線が横ばいからじり高といった動きとなっています。やや下値の堅さが意識される局面ですが、大きな方向感は見えにくいところです。ただ、バンド幅は狭く、市場にはエネルギーが蓄積されています。動き出したら大きくなる可能性もあるため、バンドの上限または下限での動きには注意が必要です。