EA-BANK モーニングレポート
米国債利回りの先高観高まり、売り優勢に(12.20 NY時間)
昨日のNY市場では、米株が上昇しての引けとなりました。日本株の大幅下落を受けて欧州株も軟調地合いとなりましたが、米株はここまでの下落に対する調整の動きが意識されて買い戻し優勢の展開となりました。ダウは一時244ドル高まで上昇しましたが、先行きに対する警戒も根強く、買い一巡後は上値を削る展開となりました。結局ダウは92ドル高の32849ドルで引けました。
米国債市場では、利回りが上昇しての推移となっています。長期債利回りを中心に上げ幅を拡大しており、10年債利回り、30年債利回りともに10bpを超す上昇となっています。米株の底堅い動きや、タカ派的な金融政策に対する思惑から債券に対する売りの流れが継続する展開となっています。現状米10年債利回りは3.69%台前半、30年債利回りは3.74%台後半でそれぞれ推移しています。
為替相場 – 日銀が長期金利を0.5%まで緩和し、円急騰
為替相場では、ドルインデックスが下落しています。米国債利回りは上昇しているものの、円に対する買い意欲が急激に強まる中でドルの上値が抑えられる流れとなっています。また、対ユーロではそこまで大きな動きにはなっていないものの、ECBの金融引き締めなどに対する思惑も根強く、ユーロ/ドルは小幅に上昇しての推移となっています。対円以外ではそこまで大きな動きにはなっていないものの、ドルの上値の重さが意識される流れとなり、現状ユーロ/ドルは1.06ドル台前半、ポンド/ドルは1.21ドル台後半でそれぞれ推移しています
円は買い優勢の流れが強まっています。日銀が長期金利の変動許容幅を0.5%に拡大したことで事実上の利上げとの見方が意識され、ドル/円が急落する展開となりました。クロス円もつれ安の展開となっており、主要通貨に対して全面高の様相となっています。現状ドル/円は131円台後半と5円以上の下落となり、ユーロ/円も140円を割り込む水準での動きとなっています。また、ポンド/円は160円台半ばで推移しています。
ドル/円・ボリンジャーバンド – 小幅持ち直し
ドル/円を30分足のボリンジャーバンドで見ると、バンドの下限を意識しての動きから持ち直し、バンドの中心線まで上昇してきています。ここから上昇基調を維持してバンドの中心線をブレイクして上限を目指す動きとなるか、中心線で抑えられて下限まで下落する動きとなるのかに注目です。ここまでの流れでは中心線で抑えられているため、上値の重さが意識される可能性が高い状況です。
現状、バンドの上下限中心線がじり安基調となっています。トレンドとしては上値の重さが意識されやすい状況となっています。目先はバンドの中心線まで持ち直していますが、そこで抑えられてバンドの下限を目指しての下落といった動きになる可能性が高い展開となっています。