EA-BANK モーニングレポート
米小売売上高の悪化も一因となり、株価が大幅下落(12.15 NY時間)
昨日のNY市場では、米株が大幅下落となって引けました。米国の金融引き締めの長期化に対する警戒感や米小売売上高の悪化などが嫌気されてリスク回避的な動きが強まりました。ダウは一時950ドル安となり、33000ドル割れ寸前まで押し込まれました。その後若干持ち直したものの、上値の重い展開となって764ドル安の33202ドルでの引けとなりました。
米国債市場では、利回りがまちまちでの推移となっています。短期債利回りは上昇する一方、長期債利回りが低下しての動きとなっています。ECB、FRBのタカ派的な金融政策に対する思惑から、債券に対する売り圧力が意識されやすい状況となっています。ただ、株安や先行きの利上げペース減速に対する思惑などから長期債利回りは上値を抑えられ、米2年債利回りと30年債利回りの逆イールドが拡大する展開となっています。現状米10年債利回りは3.44%台半ば、30年債利回りは3.49%台半ばでそれぞれ推移しています。
為替相場 – 金融政策の違いで、クロス円まちまち
為替相場では、ドルインデックスが上昇。米国のタカ派的な金融政策に対する思惑から、ドルに対する買い意欲が強まる展開となっています。一方で英国の金融政策がハト派的なものとなったとの思惑からポンドに対する売り圧力が強まっており、ポンド/ドルが1.22ドルを割り込む水準まで下落しています。現状でユーロ/ドルは1.06ドル台半ば、ポンド/ドルは1.21ドル台後半でそれぞれ推移しています。
円はまちまちでの推移となっています。ドルインデックスの上昇などを背景にドル/円が2円超の大幅上昇となっています。一方でクロス円はまちまちでの動きとなっています。ポンドやオセアニア通貨に対する売り圧力が強まる中で円に対する買いが優勢となっています。また、ユーロ/円はECBのタカ派的な金融政策に対する思惑などから1円超の上昇となっています。現状ドル/円は137円台後半、ユーロ/円は146円台半ば、ポンド/円は167円台後半でそれぞれ推移しています。
ドル/円・ボリンジャーバンド – 調整売り優勢
ドル/円を30分足のボリンジャーバンドで見ると、バンドの上限をバンドウォークする展開から調整の動きが意識されています。バンドの中心線を目指す動きであり、まだ下値に余地が残っている状況であり、バンドの中心線で支えられるかどうかに注目です。
現状、バンドの上下限中心線が上昇する動きとなっているため、トレンドそのものは上向きです。ただ、バンドブレイクからバンドウォークといった動きにはなりにくいところであり、調整の動きを入れながら上値を拡大するといった流れにやすい展開となっています。目先は調整の動きが入っていますが、下値の堅さが意識されやすい局面のため、押し目買い優勢から再度バンドの上限を目指す展開も視野に入れておく必要があります。