EA-BANK モーニングレポート
米CPIが市場予想を下回り、米国債利回りが低下(12.13 NY時間)
昨日のNY市場では、米株が続伸する展開となりました。米CPIが市場予想を下回ったことで米国の金融引き締めに対する警戒感が後退し、リスク志向の動きが展開されました。米国の金融政策に関してはハト派が2月に25bpの利上げを主張する見通しといった主張が一部のエコノミストから出されています。ダウは一時700ドル超の上昇となるなど上値を拡大しましたが、その後は調整の動きが強まり一時マイナス圏に転じるなど荒い動きとなりました。ただ、積極的に売り込む流れにはならず、引けにかけて持ち直して103ドル高の34108ドルでの引けとなりました。
米国債市場では、利回りが大幅に低下しての推移となっています。債券に対する買い意欲が強まり、短期債利回りを中心に下げ幅を拡大し、2年債利回りは10bp超の低下となっています。そのため2年債利回りと30年債利回りの逆イールドは縮小しました。米10年債利回りは3.51%台前半、30年債利回りは3.53%台後半でそれぞれ推移しています。
為替相場 – リスク回避による巻き戻しで、円買い加速
為替相場では、ドルインデックスが大幅下落。米国債利回りの大幅低下を背景に、ドルに対する売り圧力が強まる展開となっています。米国の金融政策の先行きに対する思惑から、ドル売りの流れが意識されやすい局面となっています。現状ユーロ/ドルは1.06ドル台前半、ポンド/ドルは1.23ドル台半ばをそれぞれ推移しています。
円は買い優勢の流れとなっています。ドル/円が大きく下落し、下げ幅が2円超となる中で、クロス円も上値を抑えられる展開となっています。ドル/円は一時135円を割り込む流れとなりました。現状ドル/円は135円台半ば、ユーロ/円は144円台前半、ポンド/円は167円台半ばでそれぞれ推移しています。
ドル/円・ボリンジャーバンド – 目先は買い戻し
ドル/円を30分足のボリンジャーバンドで見ると、バンドの下限をブレイクして下値を拡大する展開となりましたが、乖離が大きくなったことで持ち直し、そのままバンドウォークとはならずに買い戻しの動きが継続する流れとなっています。目先はバンドの中心線を意識しての動きであり、ここで抑えられるのかブレイクするのかに注目といった局面となっています。
現状、バンド幅が急激に縮小する流れであり、市場にはエネルギーが蓄積されてきています。ただ、まだ縮小の余地は大きく目先は大きな動きにはなりにくいところだといえます。バンドの中心線を意識しての動きとなる可能性も十分にあるため、方向感を見極めながらの対応が必要です。