EA-BANK モーニングレポート
米雇用統計はまちまちも、リスク志向高まる(11.4 NY時間)
先週末のNY市場では、米株が大きく上昇しての引けとなりました。米国の雇用統計は非農業部門雇用者数が市場予想を上回る一方、失業率が市場予想よりも悪い結果となり、判断の難しい結果となったものの、非農業部門雇用者数が前回よりは減少していたことなどから、やや警戒感が意識されました。それにより米国の利上げ減速に対する期待感からリスク志向の動きが強まり、ダウは一時610ドル高まで上昇しました。ただ、その後は上値を抑えられ一時マイナス圏に転じるなど方向感のつかみにくい展開となりました。エバンス・ダラス連銀総裁の将来の利上げ打ち止めに関する発言などもあり、結局ダウは401ドル高の32403ドルで引けました。
米国債市場では、利回りがまちまちでの引けとなっています。米国の利上げ減速に対する期待感から短期債利回りが低下する一方、株高などを背景に長期債利回りが上昇して引けました。2年債利回りと30年債利回りの逆イールドが大きく縮小する展開となっています。米10年債利回りは4.15%台後半、30年債利回りは4.24%台半ばでそれぞれ推移しています。
為替相場 – 米短期債利回りの低下で、ドル下落
為替相場では、ドルインデックスが大幅下落となって引けました。米国の利上げ減速に対する思惑が強まる中で米短期債利回りが低下し、ドル売り圧力が強まる展開となりました。ユーロ/ドルは0.99ドル台半ばまで上昇、ポンド/ドルも1.13ドル台後半での推移となっています。また、ドルインデックスは111を割りんでの動きとなりました。
円はまちまちでの推移。ドルインデックスの大幅下落を受けてドル/円が146円台半ばまで下落する一方、クロス円は株高などを背景に上昇しています。ユーロ/円などは1円以上の上昇であり、円売りの流れが強まる展開となりました。ユーロ/円は146円台を回復しての動きとなり、ポンド/円は166円台後半まで上昇する展開となりました。
ドル/円・ボリンジャーバンド – 下落から持ち直し
ドル/円を30分足のボリンジャーバンドで見ると、バンドの中心線と下限で挟まれたレンジを動いており、上値の重さが意識される展開となっています。ただ、今日の朝方には買い戻しの動きに転じ、目先はバンドの中心線を突破しての上昇となっています。このまま中心線を抜けた水準での動きを維持できるかに注目です。
現状、バンドの下限が持ち直し基調、バンドの上限は下落基調を維持しており、バンド幅は縮小傾向となっています。ただ、まだ縮小の余地があるので、方向感は見えにくい状況だといえます。しばらくは中心線を意識しての小動きとなりやすい局面だといえます。