EA-BANK モーニングレポート
米雇用統計を控え、一進一退(11.3 NY時間)
昨日のNY市場では、米株が続落しての引けとなりました。米国の金融引き締めに対する警戒感から上値の重い展開となりました。ダウは一時400ドル超の下落となるなど先行きに対する懸念が強まりました。しかし、週末に米雇用統計の発表を控えていることなどを背景に持ち高調整の動きが意識され、一時プラス圏に浮上する場面もありました。引けにかけて再度上値を抑えられ、結局ダウは146ドル安の32001ドルでの引けとなっています。
米国債市場では、利回りが上昇。米国の金融引き締めに対する思惑から債券に対する売りの流れが強まる状況となっています。特に短期債利回りが上げ幅を拡大しており、2年債利回りと30年債利回りの逆イールドが拡大し、市場に警戒感が高まる展開となっています。米10年債利回りは4.14%台、30年債利回りは4.18%台でそれぞれ推移しています。
為替相場 – 米金利上昇を背景に、ドル堅調
為替相場では、ドルインデックスが大幅上昇。FOMCとパウエルFRB議長の会見を受けたドル買いの流れが継続しており、ドルインデックスは113を挟んでの動きが展開されています。英中銀は75bpの利上げを決定したものの、ハト派的な意向を示しており、ポンドに対する売り圧力が強まり、ポンド/ドルは1.11ドル台半ばまで急落しています。また、ユーロ/ドルも0.97ドル台半ばまで下落する展開となっています。
円は全体的には買われやすい地合いとなっています。ドルインデックスの大幅上昇を受けてドル/円はプラス圏での推移となりましたが、クロス円は米株安などを背景に上値の重い展開となっています。特にポンド/円は3円前後の下落となるなど下げ幅を拡大しています。ユーロ/円は144円台半ばまで押し込まれています。
ドル/円・ボリンジャーバンド – 狭いレンジでの動き
ドル/円を30分足のボリンジャーバンドで見ると、バンドの中心線を意識しての動きで、方向感の見えにくい流れとなっています。目先はバンドの中心線で支えられる動きとなっており、下値の堅さも意識されますが、上値も重く狭いレンジでの動きが展開されています。
現状、バンド幅の上下限中心線が横ばいとなっており、方向感の見えにくい形です。バンド幅は比較的広い状況であり、レンジ圏での動きが意識されやすいところです。バンドの中心線を意識しての動きであり、様子見ムードがしばらくは継続しやすい局面となっています。