EA-BANK モーニングレポート
米雇用統計を控えたポジション調整でダウ反発(9.1 NY時間)
昨日のNY市場では、米株がまちまちでの引けとなりました。ダウが5日ぶりに上昇する一方、NASDAQは5日続落となっています。米国の金融引き締めが長期化するとの思惑から朝方は売りの流れが強まりましたが、売り一巡後は押し目買いの動きや米雇用統計を控えたポジション調整の動きが意識されて持ち直す動きとなりました。ダウは145ドル高の31656ドルでの引けとなっています。ただ、NASDAQは米国債利回りの上昇などを背景に売りの流れが意識されてマイナス圏で引けました。
米国債市場では、利回りが上昇しての推移となっています。ISM製造業景況指数が市場予想を上回ったことで利上げに対する思惑が強まったことやダウの持ち直しなどを背景にリスク志向の動きが意識されたことで債券に対する売りの流れが強まりました。長期債利回りを中心に上げ幅を拡大しており、10年債利回りは3.25%台、30年債利回りは3.36%台でそれぞれ推移しています。
為替相場 – ドル/円が1998年8月以来の高値水準に
為替相場では、ドルインデックスが大きく上昇しての推移となっています。欧州時間帯から買い意欲が強まり、ドルインデックスが一時110に迫るなど、2002年6月以来の高値水準まで上昇しました。買い一巡後は若干上値を抑えられましたが、米雇用統計を控えて方向感の見えにくい展開となり、NY時間帯は様子見ムードから下げ渋る流れとなりました。ユーロ/ドルは0.99ドル台半ば、ポンド/ドルは1.15ドル台半ばまでそれぞれ下落しています。
円は、ドル/円が140円台を突破して上昇する展開となり、1998年8月以来の高値を付けました。その後、調整の動きも意識されましたが、日米金利差の拡大が長期化する見込みとなる中で、ドル/円の下値は支えられやすい状況となっており、目先140円台前半を推移する展開となっています。ただクロス円は、ユーロ/円がマイナス圏での推移となるなどまちまちの動きとなっています。欧州時間に円高基調が強まり、売り一巡後は持ち直したものの、積極的に上値を拡大する動きにはなっていません。ユーロ/円は139円台半ば、ポンド/円は161円台後半での推移となっています。
ドル/円・ボリンジャーバンド – 堅調地合い
ドル/円を30分足のボリンジャーバンドで見ると、バンドの上限を意識しての動きから調整の動きが入ったものの、下値が堅く下げ渋り、目先はじり高基調となっています。調整の動きが入りやすい局面で底堅い動きが展開される場合、再度バンドの上限まで上昇することが多く、ここからバンドの上限まで上昇するかどうかに注目です。
現状、バンドの上下限中心線が上昇する動きとなっています。トレンドそのものが上向きであり、下値の堅さと相まって再度バンドの上限まで上昇する可能性が高い展開だといえます。ただ、バンドブレイクからバンドウォークといった動きにはなりにくいところであり、バンドの上限では調整の動きが意識されそうです。