EA-BANK モーニングレポート
材料が出尽くし、米株軟調(10.12 NY時間)
昨日のNY市場では、米株が下落。日中は米雇用統計を通過したことによる材料出尽くし感などから前営業日終値を挟んでの動きが展開されましたが、引けにかけてやや下げ幅を拡大する動きとなり、ダウは110ドル安水準での引けとなっています。特段大きな材料はなかったものの、インフレに対する警戒感などは根強く、年内のテーパリング観測から売り圧力が強まる展開となりました。
また、米国債市場はまちまち。10年債利回りなど長期債利回りは大幅に低下しており、債券に対する買い戻しが意識されています。インフレ懸念は強まっているものの、米10年債入札が好調となったことなどを受けて調整の動きが強まる展開となっています。ただ、3年債入札が冴えない結果となったことで2年債利回りなどは上昇しての推移となっています。米10年債利回りは1.56%台へ、30年債利回りは2.08%台へとそれぞれ下落しています。
為替相場 – 材料不足の中、円安継続
為替相場では、ドルインデックスが上昇。米長期債利回りは大きく低下していますが、ボスティック・アトランタ連銀総裁が高インフレが予想以上に長期化する可能性があるなどといった発言をしたことなどを背景に、ドルに対する買いの動きが意識されています。ただ、全体的にはそこまで大きな動きにはなっておらず、様子見ムードが強まっています。
一方、円は軟調地合い。対ドルで円売りの流れが強まったことなどを受けてクロス円も底堅い動きが意識されています。ユーロ/円は131円台を回復しての動きとなっていますが、全体的には大きな動きにはなっておらず、方向感の見えにくい流れとなっています。ドル/円は113.60円前後の水準まで上昇しての推移です。
ドル/円・ボリンジャーバンド – 底堅い動き
ドル/円を30分足のボリンジャーバンドで見ると、バンドの上限から調整の動きが入り、じり安基調にて、目先バンドの中心線まで下落しての推移です。ここで支えられるかどうかに注目ですが、流れとしては支えられて持ち直す可能性が高いでしょう。
現状バンドの上限が下落に転じたことでバンド幅は縮小傾向が意識されています。市場には徐々にエネルギーが蓄積されているため、一度動き出せばその動きは大きくなることが予想されます。ただし、目先はバンドの中心線を意識しての動きであり、しばらくはレンジ圏での動きとなりそうです。バンドの上限もしくは下限での動きに注意しながらの対応が必要です。