「安定してEAで勝ち続ける人」と「思うようにFXで成果が出ない人」の違いは、最初の“準備”にあります。
なんとなく良さそうだからと比較サイトで勝率の高いEAを増やすのではなく、「どの相場でどんな動きをするEAか?」を見極めて組み合わることが重要です。
EAの動きの特徴をつかんだ上で、通貨ペアや時間足が重ならないように設定を分けたりすれば、EAのロジックの干渉やポジションの食い合いによる注文や決済ミスは防げます。
複数EAの運用で成果を上げている人たちは、「EAの組み合わせ方」と「安定した環境づくり」の2つをしっかり押さえているんです。
この記事では、
- 複数EAを使う上で知っておくべき運用戦略の考え方
- 設定ミスを防ぐために見るべきポイント
- 取引を正確かつ快適に進めるためのVPSやMT4の活用法
をご紹介します。
【関連記事】FX初心者が安心して始められる自動売買(EA)ツールとは?失敗しない選び方ガイド
複数EA運用が安定収益につながる理由とは?
- 不調なEAを停止しても収益の流れが途切れにくい
- 特定のロジックへの依存から解放され、判断の幅が広がる
- リスクを限定しながら新しいEAのテスト導入ができる
- 短期・中期・長期の視点で戦略を組み立てやすくなる
- 定期的な見直しで“勝ちパターン”を柔軟に更新できる
複数のEAを使い分けることで、安定的な収益を目指せる理由は「リスク分散」と「相場対応力の向上」にあります。
1つのEAが損失を出していても、他のEAが得意な相場で利益を出していれば、損失の補填や増益が見込めます。
これは、EA1つだけの運用ではなし得ないことです。
また、収益が安定する理由として「少額で複数EAをテストできる」ことも挙げられます。
EAごとの成績を見て良いものだけを残せば常に「稼げるEAで取引できます。
EAを複数運用すると、「稼げるEAの取捨選択」と「損失が出たときのリカバリー」を両立できるため、安定した収益を得やすいのです。
“複数=リスクが増える”は誤解!実は損しにくいEAの複数運用
- EAごとの得意な相場を活かし、勝率を安定させる
- 一つのEAに依存せず、損失リスクを分散できる
- 急な相場変動にも対応できる「柔軟性」を持てる
- 複数EAが異なる時間足や通貨で稼働することでチャンスが増える
- 相場環境に応じて「切り替え・追加」がしやすく、運用の自由度が高まる
「EAの同時運用は、利益も2倍になるけど、EAの設定を間違えたら損失も2倍になるのでは」と考える人もいるかもしれませんね。
その不安は痛いほど分かりますが、EAを同時運用しても損失が2倍になるわけではありません。
なぜなら、EAによって得意な相場が違うからです。
たとえば、上昇トレンド(買いが続く相場)では、順張りタイプのEAが、直近の高値を超えたタイミングなどで自動的に買いエントリーを行い、勢いに乗って利確する戦略を得意とするため、利益を伸ばしやすくなります。
一方で、相場が横ばい(レンジ相場)のときには、価格が一定の範囲内で上下するため、上下の反発を狙って売り・買いを繰り返す逆張りタイプのEAを使うと利益が安定しやすくなります。
相場の状態 | 特徴・動き方 | 向いているEAのタイプ | 代表的なロジック例 | 運用のイメージ |
上昇トレンド | 買い注文が優勢で、価格が右肩上がりに上昇 | 順張り型EA | ブレイクアウト型/移動平均クロス型 | 上昇の流れに乗って利益を伸ばす |
レンジ(横ばい) | 一定の価格帯で上下を繰り返す落ち着いた相場 | 逆張り型EA | ボリンジャーバンド逆張り/RSI反転型 | 上がったら売り・下がったら買う |
(相場タイプと適したEAの組み合わせ例)
このように複数EAを組み合わせて運用すると「今の相場に合っているEAだけが稼働してくれる」状態を作れるため、EAを1つだけ動かすよりも利益を得やすなるのです。
運用において心配なのは、EAの管理と取引のリスクヘッジの2つ!
損失を抑るEA同士を組み合わせ、その上で、損失を限りなく抑えるように運用ルールを設定すれば、利益だけを増やして損失の最小化を目指せます。
単ポジEAと複数ポジEA、どっちがいいの?|ポジション数で変わる運用ルールの考え方
複数のEAを同時に運用する際、意外と見落とされがちなのが「それぞれのEAが何ポジション持つ設計になっているか」です。
どうしても成績や勝率に注目しがちですが、ポジションの数によって、実際の資金管理やリスクのかかり方は大きく変わってきます。
複数ポジション型のEAをいくつも同時に動かしてしまうと、知らないうちに10ポジション以上が立っていたということも起こります。
その結果、合計ロットが想定以上に膨らみ、証拠金が足りなくなるケースが見受けられます。相場が逆行したときの損失も大きくなります。
一方で、単ポジション型のEA同士で構成すれば、常に保有ポジション数を抑えることができ、運用全体のコントロールがしやすくなります。
つまり、EAを選ぶときは「単ポジ型か複数ポジ型か」によって、他のEAとの組み合わせ方や、全体のロット配分を考える必要があるのです。
項目 | 単一ポジション型EA | 複数ポジション型EA |
内容 | 常にポジションは1つだけ。次のエントリーは、前の決済後に行う。 | 同じ通貨ペアで複数の注文を同時に保有。状況に応じて段階的にエントリー。 |
メリット | ロット管理が簡単で、初心者でも資金管理しやすい。損失も限定的。 | エントリー機会が多く、複数ポジションで利益を伸ばしやすい。価格を分散し取得可能。 |
デメリット | チャンスを逃すことがあり、利益が伸びづらい場面も。 | 資金管理が複雑で、含み損の拡大やロスカットのリスクが高まる。 |
(単ポジEAと複数ポジEAの比較表)
戦略の軸がぶれないようにするためにも、ポジションの性質を理解したうえで組み合わせることが、複数EA運用を成功させる鍵となります。
「単ポジション」ってなに?初心者でも迷わないEA運用の基本ルール
単ポジション型のEAとは、同時に1つだけの取引を行う自動売買ツールです。ここでいう「ポジション」とは、「今保有している注文」を指します。
「買い」の注文を入れている状態で、まだ決済(売却)していない通貨です。
単ポジ型EAは、新しい取引をする前に、必ず今のポジションを終わらせる仕組みになっており、複数の注文が重なることがなく、常にひとつだけの注文状況を見ておけばよいのです。
単ポジ型EAでは、1度に複数の注文が重複しないため「いま自分はいくらリスクを取っているのか」「証拠金にどれだけ余裕があるのか」がわかりやすくなります。
内容 | 特徴・ポイント |
特徴 | 常にポジションは1つだけ。新しいエントリーは前のポジションを決済してから行う。 |
メリット |
|
デメリット | エントリーチャンスが限られ、相場が動いていても利益を取りこぼす可能性がある。 |
(単ポジション型EAの特徴・メリット・デメリット)
FXの取引では、複数の注文が同時に入ると、想定より多くの資金が必要になったり、ロットが合計で大きくなりすぎたりして、突然の相場変動で口座が耐えきれなくなる場合があります。
単ポジEAなら、同時に1ポジションしか持たないため、そうしたケースは起こりません。
さらに、複数のEAを組み合わせて運用したいときにも、単ポジ型を使えばポジション数が増えないため、管理しやすくなっています。それぞれのEAが独立していても、注文が重ならない設計なら、口座全体として安定した動きになります。
ただし、メリットばかりではありません。
相場が大きく動いている場面では、1回の取引しかできないため、チャンスを連続して取りにいくことはできません。
利益を最大限に狙いたい人にとっては、物足りなく感じるかもしれません。とは言え、単ポジション型EAは、資金を減らしたくない方にとっておすすめのEAと言えます。
ポジションが“ひとつじゃない”とどうなる?複数ポジションの魅力とは
複数ポジション型のEAは、同じ通貨ペアで複数の注文を同時に出す仕組みになっています。
価格が下がったタイミングで買い注文を少しずつ増やしていく、あるいは一定の間隔で複数の注文を分けて出すように設計されています。
複数ポジション型EAは、相場が動いている途中でも「ここでもう1回買っておこう」といった形で複数回に分けてエントリーします。
相場が順調に上がったり下がったりすれば、それぞれの注文が利益を出し、合計すると大きな収益につながりやすいのが特徴です。
また、買うタイミングをずらしていくことで、最終的な「買った平均価格」を調整できます。
たとえば、最初に高いところで買ってしまっても、そのあと少し安くなったところで買い増しをすれば、平均の買値が下がり、相場が戻ったときにプラスに転じやすくなります。
内容 | 特徴・ポイント |
特徴 | 同じ通貨ペアで複数の注文を同時に保有できる。相場状況に応じて段階的にエントリー。 |
メリット |
|
デメリット | ポジション数が増えると証拠金圧迫やロスカットリスクが高まり、管理も複雑になる |
(複数ポジション型EAの特徴・メリット・デメリット)
ただし、ポジションが増えるということは、それだけ資金を多く使うことになります。注文が重なると必要な証拠金も一気に増え、思っていた以上に口座残高を使ってしまう可能性があります。
さらに、相場が逆方向に進んだ場合は、持っているすべてのポジションが同時に損失を抱えることになり、口座全体に大きなダメージが出ることもあります。
複数ポジション調整EAは、ある程度の資金に余裕があり、多少の資金が減る可能性があっても、利益を大きく狙いたい人に向いています。
単ポジ×複数ポジ、どう選ぶ?タイプ別おすすめ構成一覧
複数のEAを同時に動かすときに大切なのは、それぞれのEAが「いつ・どう動くか」「どのくらいポジションを持つか」を把握しておくことです。
EA同士の特性が重なってしまうと、似たタイミングで注文が集中し、資金やリスクの管理が難しくなります。
目的 | 組み合わせ例 | ポイント解説 |
損を抑えながら運用したい | 単ポジEA × 単ポジEA | ポジション数を最小限に保ち、資金の減りをコントロールしやすい。 |
安定感と利益のバランスをとりたい | 単ポジEA × 複数ポジEA(控えめ設定) | 安定型を軸に、タイミングが合えば複数ポジで収益を伸ばせる。 |
チャンスを広く拾いたい | 複数ポジEA × 複数ポジEA(通貨・時間帯を分散) | それぞれ違うタイミング・通貨で動くように分けておけば、リスクが偏らない。 |
短期と中期で使い分けたい | スキャルピングEA(単ポジ) × トレンド追従EA(複数ポジ) | 片方は小さく積み上げ、片方は動きが出たときにしっかり狙う役割分担。 |
通貨の偏りを避けたい | USD/JPY向けEA × EUR/USD向けEA | 相場ニュースが一方の通貨に集中しても、もう片方がカバーしてくれる可能性。 |
(運用目的別|おすすめのEA組み合わせ例)
EAの組み合わせを考えるときポイントになるのが、以下の3つの視点です。
- ポジション数が重ならないようにタイプを分ける(単ポジ × 複数ポジなど)
- 得意な相場が異なるEAを選ぶ(トレンド型 × レンジ型など)
- 通貨や稼働時間帯を分ける(USD/JPY日中型 × EUR/USD夜間型など)
ポジションとEAが得意な取引、得意な通貨・稼働時間帯が異なるEAを選べば、EA単体の弱点対策が網羅され、初心者であっても、EAの同時運用で利益を上げやすくなります。
複数EAをしっかり動かすために必要な“土台づくり”
- 自宅PCでは24時間稼働の安定性に限界がある
- VPS(仮想専用サーバー)を使えば、通信も電源も切れずに常時稼働できる
- MT4は複数インストールが可能で、EAごとに環境を分けられる
- VPS導入は月額1,000円前後で、初期設定も初心者向けサービスが多い
- 複数EA運用では、負荷管理と安定稼働がパフォーマンスに直結する
複数のEAを同時に動かしたい場合、パソコンへの負荷が高くなりやすく、EAが安定して動かなくなるリスクがあります。
MT4を複数起動するとメモリや処理能力が必要になり、自宅PCでは動作が重くなったり、途中でフリーズしてしまうこともあります。
とは言え、自宅PCでは回線の一時切断やWindowsアップデートによる再起動などで、EAが止まってしまうことがあります。
上述のような予期せぬ中断が起こると、EAは一切取引できなくなり、大事なチャンスを逃す原因になります。チャンスを逃さないためにおすすめなのが「VPS(仮想専用サーバー)」です。
VPSは、24時間365日インターネットに接続された専用空間で、MT4とEAを止めずに稼働させられます。
VPSを使えば、自宅のパソコンの電源を切っていても、EAはクラウド上のVPS内で24時間稼働し続けます。つまり、パソコンを使わずに済むため、電気代の節約にもつながります。
MT4は同一VPS内に複数インストールできるため、EAごとに別々のMT4で運用することが可能です。万が一1つのMT4がトラブルを起こしても、他のEAには影響が及ばないように管理できるのが大きなメリットです。
安定して収益を確保するために、MT4とEAが止まらない環境を準備しましょう。
複数EAを安定稼働させるには?VPS導入のカギ
MT4を自宅PCではなくVPS上で稼働させると、「回線切断」や「Windowsの自動更新による再起動」でEAが止まるリスクを避けられます。
VPSを導入すると、EAが予期せず止まり続行できない事態や、取引チャンスを逃がすこともなくなります。
VPSでは複数のMT4を同じサーバー内にインストールでき、それぞれにEAを分けて管理できます。VPSを使えば、万が一、チャートやログ、EAの処理が競合してトラブルになった時も、MT4を個別に停止して検証できるため、トラブルシューティングがスムーズです。
お名前.comならメモリ2GBで月額2,640円(税込)〜、数ヶ月のお試し運用にも十分なプランが揃っています 。
スペック | 月額目安(税込) | MT4稼働目安 | 向いている運用例 |
メモリ 2GB / 2コア | 約1,446円〜 | MT4 × 2~3本 | 無料EAや軽量EAを使って試したい人向け |
メモリ 4GB / 3コア | 約4,065円〜 | MT4 × 5~8本 | 複数EAをバランスよく動かしたい人向け |
メモリ 8GB / 8コア | 約8,255円〜 | MT4 × 15本以上 | 大量のEAを本格的に運用したい人向け |
(VPS導入の推奨スペックと運用)
まずはEAを2~3本動かすためのメモリ2GBプラン。慣れてきたら、4GBプランといったように、必要に応じて移行すれば、コストを抑えながら複数のEAを同時運用できます。
複数MT4の使い分け|EAごとの管理でトラブル回避
STEP | 操作内容 | 注意点 |
① | MT4のインストーラー(exeファイル)をブローカー公式サイトから取得する | 既存のインストールと混同しないように、ファイルを別名で保存すること |
② | インストール時に「フォルダ名」を変更して別パスに保存する | 例:「C:\MT4_02」など、MT4ごとに専用フォルダを用意する |
③ | デスクトップのショートカット名を用途別に分かりやすく変更 | 例:「MT4_ドル円用」「MT4_ナイトEA」など、運用内容に合わせて区別する |
④ | それぞれのMT4を起動し、個別のログイン・EA設定を行う | マジックナンバーや通貨ペアが重複しないように設定する |
(MT4を複数起動するときの設定手順)
FX自動売買を複数のEAで運用していると、「全部同じMT4で動かして大丈夫かな?」という疑問を感じる方も多いかと思われます。
実際のところ、EAの種類や取引頻度によっては、1つのMT4に負荷が集中し、動作が遅くなったり、注文処理がズレたりする原因になります。
そうしたトラブルを防ぐための方法が、MT4の“複数インストールです。
これは、同じVPSやPCの中に別フォルダでMT4をもう1つ(または複数)導入し、それぞれにEAを分けて運用する手法です。
たとえば、トレンド型EAとスキャルピング型EAを同じMT4で動かしていると、タイミングや動作が競合して、思わぬ干渉が起きることもあります。
それぞれを別のMT4に分けておけば、エラー時の原因も特定しやすくなります。
操作は決して難しくありません。インストール時にフォルダ名を変えるだけで、あとはいつもどおりMT4を起動するだけです。フォルダのショートカット名を整理しておけば、どのMT4が何用かも一目で分かります。
MT4の複数活用は、取引の動作が安定させるだけでなく、不要なトラブルを防ぐ効果もあります。
EABANKならEAの組み合わせを色々試せる!
この記事では、「EAの組み合わせ方」「MT4の安定運用環境の作り方」「VPSやマジックナンバーの設定」をお伝えしてきました。
複数EAの同時運用で着実に利益を上げるには「EA同士の弱点を補う組み合わせ」と「損失を抑える運用ルールの設定」が不可欠です。
とは言え、何の情報もないところから最適なEAの組み合わせを探すのには時間も手間もかかるかと思われます。
EABANKでは、実際に稼働実績のあるEAを厳選してご紹介しています。
運用にあたっては、EAの組み合わせやマジックナンバーや損切りルールなど、複数運用に必要な設定方法を「使い方ガイド」でサポートしていますので、分からないところを聞きながら、導入と取引の準備を進められます。
まずは、「どんな稼ぎ方をしたいか」を考えながら、EABANKを覗いてみてください。
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