経済指標の発表時には、EAを止めるべきと言われますが、EAは発表の直前に止めるだけじゃダメなんです。
なぜなら、経済指標の発表に伴い、ポジション調整や利確・損切りの動きが活発になることで、スプレッドが一時的に広がったり、大損したりするケースがあるからです。
経済指標の発表に合わせたEA運用のポイント
- 経済指標の発表よりも事前にはEAを止めることで大損失を防げる
- 月曜の朝や金曜の深夜は流動性が薄く、EAが想定外の動きをするリスクがある
- 米国・欧州の祝日や年末年始は“見た目以上に相場が動かない”ので注意
- MT4/MT5でEAを止めるのは「チャートから削除」するだけで簡単
- EABANKなら、初心者でも使いやすい「自動停止ツール」が無料で手に入る
大損しないためには、EAを指標の発表よりも早めに停止・ゆっくり再開させる必要があります。
この記事では、経済指標の発表に合わせたEAの停止・再開のタイミングについて解説します。
【関連記事】初心者必見!EA停止が必要な5つのシチュエーションと対策方法
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放置厳禁!EAが誤動作しやすい「指標トラップ」とは?

- EAは安定した相場を前提に設計されているため、急変動に弱い傾向がある
- 重要な経済指標の発表時は、相場が一時的に乱高下することが多い
- EAの売買ロジックは急変動時に誤作動し、予期せぬエントリーを起こすことがある
- スリッページやスプレッド拡大によって、損失リスクが大きくなる場面がある
- EAでの損失を防ぐには、経済指標の前後に一時停止する運用を習慣化すべきである
雇用統計や政策金利の発表といった経済指標の変化に合わせEAを止めるべき理由は、相場の急変動によってEAのロジックが正常に機能しなくなるリスクが高まるためです。
なぜなら、EAは普段の安定した相場に合わせて作られているため、急激な値動きが発生すると、売買ロジックが誤作動を起こしたり、意図しないタイミングでポジションを取ってしまったりして、大きな損失を出してしまう可能性があるからです。
自動売買で大損しないためには、経済指標の前後はEAを止めるという判断を“習慣化”させることが求められます。
EAを信じすぎた結末|経済指標でロスカットされた失敗
「上がると思って買ったのに、なぜか即座に下がった…」そんな経験に心当たりはありませんか?
経済指標の発表直後は、一見わかりやすい“上昇”や“下落”が起きるように見えます。しかし、それが“ダマシ”であるケースも多く、EAはその初動に即反応してポジションを取ってしまうことがあります。
指標直後の“フェイク上昇”に乗ってしまい、大損失に
- 指標直後の一瞬の上昇にEAが反応し、誤った方向にエントリーすることがある
- EAはトレンドの“強さ”ではなく“初動の動き”に敏感なロジック設計が多い
- フェイクの後に逆行した値動きで、大幅なドローダウンに陥るリスクがある
トレンドフォロー型のEAは、こうした一瞬の動きに過敏に反応しがちです。
なぜなら、多くのEAは「直近の値動き」や「一定の変動幅」をシグナルとして売買判断を下すよう設計されており、価格が急に動いた瞬間を“トレンド発生”と誤認しやすいからです。
結果、実際の相場が逆方向に動き出したときにはすでに遅く、損切りラインまで一気に到達するという事例も珍しくありません。
こうした急変動時の“ダマシ”を避けるためには、あらかじめ指標の発表時間を把握し、EAを一時的に止める判断も重要です。
どの指標でEAを止めるべき?重要度別に一目でわかる判断基準
| 重要度 | 代表的な指標 | 停止すべき理由 | 判断基準 |
| 重要(要停止) | 米・雇用統計(NFP)、FOMC政策金利、CPI、ECB声明 | 発表直後に50〜100pips以上動く可能性があり、ロジック破綻の恐れがある | 「相場全体に影響」+「年4回以上の定期発表がある」 |
| 中程度(要注意) | 小売売上高、GDP速報値、ISM製造業指数 | 値動きは出るが、EAによっては問題が起きないケースもある | 「一国の成長性に関係」+「数値にブレが出やすい傾向がある」 |
| 無視可(通常運転可) | 鉱工業生産、中古住宅販売、消費者信頼感指数 | 値動きが限定的でEA挙動への影響が軽微である | 「短期トレンドを作りにくい」+「市場の注目度が低い」 |
(重要度別|EA停止判断のための経済指標分類表)
「雇用統計」「政策金利」の発表があった場合はEAを止めるべきです。
これらは市場全体の金利見通しや売買判断を一気に塗り替えるほど影響力が大きいため(短時間で急激な値動きやスプレッド拡大が起こり、EAのロジックが正常に機能しなくなり、大損する可能性があります。
言い換えれば「いつ、どの指標で止めるか」を事前に決めておく=損失回避の第一歩となります。
EA稼働を即停止すべき重要指標TOP5|直前に起こる“見えない損失”を回避する
| 指標名 | 発表国 | 発表頻度 | 発表時間(日本時間) | 発表時の特徴 |
| 米国雇用統計(NFP) | アメリカ | 毎月第1金曜 | 21:30(夏)/22:30(冬) | 発表直後に100pips以上動くこともある、最も注目される指標。 |
| FOMC政策金利発表 | アメリカ | 年8回 | 03:00前後(夏時間) | 利上げ・据置の判断でドル円が乱高下しやすく、AI売買が相場を加速させる傾向がある。 |
| 米CPI(消費者物価指数) | アメリカ | 毎月中旬 | 21:30(夏)/22:30(冬) | インフレ動向に直結。予想と大きくズレるとドルが暴騰・暴落しやすい。 |
| ECB政策金利 | ユーロ圏 | 年8回 | 21:15(夏)/22:15(冬) | ユーロ主導の動きに連動し、クロス円通貨も大きく変動する。 |
| 日銀・金融政策決定会合 | 日本 | 年8回程度 | 午前〜正午ごろ(流動的) | 発表にサプライズがあると円が急変動。特にUSD/JPYに大きなインパクト。 |
(重要指標TOP5と発表時の特徴)
まずは上記の5つを「EA停止カレンダー」に登録し、前日には必ず手動停止の準備をすることを習慣化しましょう。
各指標の発表時間帯だけでなく「30分前〜1時間後」まで含めて、エントリーを避ける設定をEA側でルール化できればベストです。
なぜなら、相場は発表“そのもの”だけでなく、直前のポジション調整や直後の急反転で最も不安定になりやすく、EAが本来想定していない異常値動きに巻き込まれやすいためです。
経済指標の前後は、スプレッドの拡大・一時的なレートの飛び・滑りなど、通常では起こりにくい乱高下が頻繁します。そのような局面でのEA運用は大損のもとです。
EA運用で利益を作るには「指標の発表時に止める」のではなく、「指標発表の前後も含めて止める」などをルールとして設計することが、長期的に資金を守り、利益を生む運用につながります。
前後30分〜1時間が危険ゾーン!EA停止タイミングを表で一発チェック
| 指標名 | 発表時間(日本時間) | EA停止の目安 | 発表前の注意点 | 発表後の注意点 |
| 雇用統計(NFP) | 毎月第1金曜 21:30(夏)/22:30(冬) | 発表の30分前〜1時間後 | ポジション調整によるスプレッド拡大 | 瞬間的な上下動・スパイクと急反転 |
| FOMC政策金利 | 約6週間ごと 木曜3:00(夏)/4:00(冬) | 発表の1時間前〜2時間後 | 声明文や利上げ織り込みで上下動 | 記者会見の発言で2段階の変動 |
| CPI(消費者物価指数) | 毎月中旬 21:30(夏)/22:30(冬) | 発表の30分前〜1時間後 | 予想と乖離した内容に注意 | 米ドルストレートの急変動 |
| 小売売上高 | 毎月中旬 21:30(夏)/22:30(冬) | 発表の15分前〜30分後 | 市場予想とのギャップで値動き | 短期的なノイズが発生 |
| ADP雇用統計 | 雇用統計の2日前 21:15(夏)/22:15(冬) | 発表の15分前〜30分後 | 本番のNFPの“予測材料”として意識されやすい | NFP前の不安定相場を形成 |
(経済指標別・EA停止タイミング早見表)
EAは経済指標発表の「発表前30分〜発表後1時間まで止める」と大きな損失を防げます。これは、その時間帯に市場が急変動しやすく、スプレッドの拡大やスリッページ、ロジックの誤作動が発生しやすいためです。
経済指標の発表直後は相場が、短時間に数十pips動くこともあり、EAにあらかじめ設定した損切りラインよりも通貨が乱高下しがちです。
そのタイミングでエントリーしてしまうと、利確や損切りの条件を満たさないままロスカットにかかってしまいます。
だからこそ、EAは経済指標発表の「発表前30分〜発表後1時間まで止める」と不要な損失を避けられます。
勝率が下がるのはこの時間帯!EA泣かせの“流動性の谷”を徹底解説
| タイミング | 停止の目安 | 主なリスク |
| 月曜の市場オープン直後 | 開始後〜30〜60分間 | 週末ニュースによる窓開け・急変動 |
| 金曜のNY終盤 | 終盤2〜3時間 | ポジション整理・乱高下・スプレッド拡大 |
| 祝日(米・欧) | 該当日全体 | 薄商い・注文の偏り・値動きの歪み |
| 年末年始(12月末〜1月初) | 約1週間程度 | 極端な流動性低下・不規則な値動き |
| 早朝時間(日本時間6〜7時) | その1時間程度 | スプレッド拡大・約定の遅延 |
(EA停止を検討すべき曜日・時間帯)
月曜の相場オープンや金曜の相場クローズ前などは、ポジション調整が集中しやすく、値動きが乱れやすくなります。海外祝日や年末年始も同様で、表示上は相場が動いていても、実際の流動性は通常時より大きく低下しています。
EA運用で利益を作るには、「経済指標発表以外の相場特性」も考慮したうえで、月曜朝・金曜夜・祝日・年末年始の取引を控える設定をEA側に組み込む、または手動で停止・監視する習慣を持つことが不可欠といえます。
いざという時のミスを防ぐ!EA停止・再開の正しい手順とは?

- MT4・MT5でEAを停止するには、ナビゲーターでEAを右クリックして「削除」を選択する
- チャート右上のニコちゃんマークが「×」になれば、EAは停止状態になっている
- EAを再開するには、ナビゲーターからチャートへドラッグ&ドロップで再設定する
- 再開時には「自動売買を許可する」にチェックが入っているか確認する
- ツールバー上の「自動売買」ボタンが緑色なら、EAは正常に稼働中である
EAの停止は、MT4やMT5上の「ナビゲーター」ウィンドウから対象EAを右クリックし、「削除」または「チャートから削除」を選ぶだけで停止できます。チャート右上のニコちゃんマーク(顔アイコン)が「×」に変われば、EAは無効化された状態です。
EAを再開したい場合は、同じくナビゲーターウィンドウから再びEAをチャートにドラッグ&ドロップします。設定画面で「自動売買を許可する」にチェックが入っているかを確認し、ツールバー上の「自動売買」ボタンが緑色になっていれば稼働中となります。
もう止め忘れない。自動停止ツールで“安心・安全なEA運用”を始めよう
- 自動停止ツールは、指定した時間や指標発表に合わせてEAを自動で無効化できる。
- ツールはMT4・MT5に対応しており、インジケーターとして簡単に導入できる。
- EABANKでは、初心者でも使いやすい自動停止ツールやテンプレートが多数用意されている。
- 設定は、停止したい指標名や時間帯を入力するだけで完了し、すぐに使い始められる。
仕事や家事のためにEAを止め忘れるトレーダーは少なくありません。止め忘れは損失のもとです。「EA自動停止・再開ツール」を使えば不要な損失を避けながらEAで資産形成できます。
「自動停止ツール」とは、MT4やMT5に組み込んで使用するインジケーター型の補助ツールです。トレーダーが停止させたい経済指標や曜日・時間帯などを指定しておけば、該当タイミングになると自動でEAを無効化してくれます。
