EA-BANK モーニングレポート
米ISM製造業景況指数が50を下回り、ダウ下落(12.1 NY時間)
昨日のNY市場では、ダウがマイナス圏での引けとなりました。ダウがポジション調整やISM製造業景況指数の悪化などを背景にリセッション懸念が意識され、売り圧力が強まる展開となりました。ただ、パウエルFRB議長の発言を受け、金融引き締めに対する警戒感が後退したことで引けにかけて下げ渋る展開となりました。ダウは194ドル安の34395ドルでの引けとなりました。
米国債市場では、利回りが大幅低下。12月からの利上げペースの減速に対する思惑などから債券に対する買い意欲が強まる展開となっています。長期債利回りを中心に下げ幅を拡大しており、30年債利回りが10bp超の下落となっています。2年債利回りと30年債利回りの逆イールドが拡大する流れとなっており、市場には警戒感が高まる状況となっています。現状米10年債利回りは3.51%台前半、30年債利回りは3.60%台半ばでそれぞれ推移しています。
為替相場 – ドルインデックスは大幅下落
為替相場では、ドルインデックスが大幅下落となって推移しています。米国債利回りの大幅低下などを眺めてドルに対する売りの流れが強まっており、ドルインデックスは105を割り込んでの推移となっています。ユーロ/ドルは1.05ドルを回復しての動き、ポンド/ドルは1.22%台半ばでの推移となっています。
円は全体的には買われやすい地合いとなっています。ドルインデックスの下落を眺めてドル/円が急落する展開となっており、クロス円もつれ安となっています。ドル/円は2円超の下落であり、ユーロ/円も1円を超える下落となっています。カナダドル/円も2円を超える下げ幅となるなど、円に対する買い戻しの動きが強まっています。現状ドル/円は135円台前半から半ば、ユーロ/円は142円台半ば、ポンド/円は165円台半ばから後半で、それぞれ推移しています。
ドル/円・ボリンジャーバンド – 下値拡大
ドル/円を30分足のボリンジャーバンドで見ると、バンドの下限と中心線で挟まれたレンジで動いています。目先はバンドウォークからの調整の動きですが、上値が重く下値を拡大する展開となっています。調整の動きが入りやすい場面での軟調地合いでの動きであり、先行きに対する警戒感が高まりやすい状況です。
現状、バンドの上下限中心線が下落しています。トレンドそのものが下向きであり、売り優勢の流れとなっています。バンドブレイクからバンドウォークといった動きにはなりにくいところであり、一時的には押し戻す可能性もありますが、上値の重さが意識されるため、再度バンドの下限まで下落する可能性も意識しておく必要があります。