EA-BANK モーニングレポート
連銀総裁のタカ派的発言相次ぎ、ダウ急落(11.28 NY時間)
昨日のNY市場では、ダウが大幅下落となって引けました。ここまでの上昇に対する調整の動きやウィリアムズNY連銀総裁やブラード・セントルイス連銀総裁のタカ派的な発言などを背景に、売り圧力が強まる展開となりました。ダウは朝方から上値の重い展開となり、一時547ドル安まで下落しました。引けにかけて若干持ち直したものの497ドル安の33849ドルでの引けとなりました。
米国債市場では、利回りが小幅まちまちでの推移。要人発言を受けて債券に対する売りが意識される場面もありましたが、先行きの金融政策に対する思惑などから積極的に売り込む流れにはならず、前営業日終値を意識しての動きが展開されました。現状米10年債利回りは3.68%台前半、30年債利回りは3.72%台中盤でそれぞれ推移しています。
為替相場 – 米株軟調で、円買い優勢
為替相場では、ドルインデックスが上昇。ユーロなどに対する買いの動きが強まり、下落する場面もありましたが、米国の金融引き締めに対する思惑からドルに対する買いの動きが強まる展開となっています。目先はユーロ/ドルは1.03ドル台半ば、ポンド/ドルは下げ幅を拡大して1.20ドルを割り込み、1.19ドル台半ばでの推移となっています。
円は買い優勢の流れとなりました。ドルインデックスの上昇を受けてドル/円は下げ幅を縮小しましたが、マイナス圏での推移となっています。米株安を眺めて円に対する買い戻しの動きが強まっています。一方、クロス円はポンド/円が2円超の下落となるなど下げ幅を拡大しての推移となっています。オセアニア通貨も対円で1円を超える下げとなるなどクロス円が大きく下げています。ドル/円は138円台後半で、ユーロ/円は143円台半ばで、ポンド/円は166円台前半でそれぞれ推移しています。
ドル/円・ボリンジャーバンド – 堅調地合い
ドル/円を30分足のボリンジャーバンドで見ると、バンドの下限から持ち直し基調となり、バンドの中心線を抜けてバンドの上限を目指す動きとなりました。上限にはギリギリ届いていないものの、じり高基調が維持される流れです。目先はほぼ横ばいでの推移ですが、下値の堅さが意識される状況となっています。ここからバンドの上限まで上昇するかどうかに注目です。
現状、バンドの上限が下落に転じており、バンド幅の縮小傾向が強まっています。市場には徐々にエネルギーが蓄積されていく状況ですが、まだ縮小の余地は大きく、バンドブレイクからバンドウォークといった動きにはなりにくいところだといえます。目先は様子見ムードが意識され、方向感の見えにくい展開になるやすい状況であり、目先はバンドの中心線と上限で挟まれたレンジを動く可能性が高いといえます。