EA-BANK モーニングレポート
利上げペースの鈍化を支持するFOMC議事要旨の内容を受け、ダウ底堅い(11.23 NY時間)
昨日のNY市場では、米株が続伸しての引けとなりました。朝方は調整の動きが意識されて売り圧力が強まる場面もありましたが、FOMC議事要旨でほとんどの高官が速やかな利上げペース鈍化を支持したことなどが公表され、タカ派的な金融政策に対する警戒感が後退し、リスク志向の動きが強まる流れとなりました。ダウは97ドル高の34195ドルでの引けとなりました。
米国債市場では、利回りが低下。米国の金融引き締めに対する懸念が和らいだことなどを背景に、債券に対する買い意欲が強まる状況となりました。特に30年債利回りは10bpを超える下げとなっており、2年債利回りと30年債利回りの逆イールドが拡大する状況となっています。現状米10年債利回りは3.69%台半ば、30年債利回りは3.72%台半ばから後半でそれぞれ推移しています。
為替相場 – 米金利の先細り感強まり、ダウ急落
為替相場では、ドルインデックスが大幅下落。金融引き締めに対する警戒感が後退したことなどを受けてドルに対する売り圧力が強まり、ドルインデックスは106を挟んでの水準まで売り込まれています。ユーロ/ドルは1.04ドルを挟んでの動きとなっており、ポンド/ドルも1.20ドルを回復して1.20ドル台半ばまで上値を拡大しています。
円はまちまちでの推移となっています。ドルインデックスの大幅下落を眺めてドル/円が140円を割り込み、139円台半ばまで下落する流れとなっています。ドル/円の軟調地合いを眺めてユーロ/円がつれ安となり、145円を挟んでの動きとなっています。一方、ポンド/円は168円台を回復しての動きとなるなどしっかりとした動きが展開されています。
ドル/円・ボリンジャーバンド – 目先持ち直し基調
ドル/円を30分足のボリンジャーバンドで見ると、バンドの下限をブレイクして売り圧力が強まり下落する流れとなっています。一時的に持ち直す動きも見られていますが、下値を拡大する動きとなっています。ただ、目先はバンドの下限に届かずに持ち直す動きであり持ち直し基調です。ここからバンドの中心線まで戻すことができるかどうかに注目です。
現状、バンドの上下限中心線が下落基調となっており、トレンドそのものが下向きです。バンドブレイクからバンドウォークといった動きにはなりにくいところですが、戻り売り優勢で下値は拡大しやすい状況です。バンドの中心線までは戻す可能性もありますが、上値は重く再度バンドの下限まで下落といった展開を視野に入れておく必要があります。