EA-BANK モーニングレポート
米PPIが市場予想を下回り、債券買い加速(11.15 NY時間)
昨日のNY市場では、米株が上昇しての引けとなりました。米国の卸売物価指数が市場予想を下回ったことでインフレに対する警戒感が和らいだことで、リスク志向の動きが強まりました。ダウは一時450ドル高となるなど上値を拡大する展開となりました。しかし、その後、ロシアのミサイルがポーランドに着弾し、2名が死亡といった報道が流れたことで地政学的リスクの高まりを受けた売りが強まり、216ドル安まで下落しました。ただ、売り一巡後は買い戻しの展開となり、結局56ドル高の33592ドルでの引けとなりました。
米国債市場では、大幅低下となって推移となっています。米国のインフレ懸念が和らいだことで利上げペースの減速に対する思惑から債券に対する買い意欲が強まる展開となっています。長期債利回りに対する買い意欲が強まっており、2年債利回りと30年債利回りの逆イールドが縮小する展開となっています。現状米10年債利回りは3.76%台半ば、30年債利回りは3.95%台前半でそれぞれ推移しています。
為替相場 – ドルインデックスは小幅に下落
為替相場では、ドルインデックスが小幅に下落。米国債利回りの大幅低下などを背景にドルの上値が抑えられ、前営業日終値を挟んでの小動きとなっています。ユーロ/ドルは1.03ドル台半ば、ポンド/ドルは1.18ドル台半ばから後半での推移となっています。
円はまちまちでの推移となっています。米国の経済指標発表を受けてドル/円が一時137円台まで下落する展開となりましたが、その後は持ち直して目先は139円台前半での推移となっています。ただ、前営業日比マイナス圏での推移であり、円に対する買い戻しの動きが意識されています。また、ユーロ/円もつれ安となり、144円台前半で推移しています。一方、ポンド/円などは底堅い動きであり、165円台を回復しての動きとなっています。
ドル/円・ボリンジャーバンド – 狭いレンジでの動き
ドル/円を30分足のボリンジャーバンドで見ると、バンドの上限と下限で挟まれたレンジを動いています。目先はバンドの中心線を意識しての小動きとなっています。方向感の見えにくい展開であり、様子見ムードといった状況です。
現状、バンドの上下限中心線がほぼ横ばいといった動きとなっています。バンド幅は狭くなっており、市場にはエネルギーが蓄積されている状況です。動き出したら大きくなる可能性があるため注意が必要です。ただ、目先はバンドの中心線を意識しての動きであり、まずは方向感を見極めながらの対応が必要な局面となっています。