EA-BANK モーニングレポート
米国市場は米債券利回りの先行き睨み一進一退(11.14 NY時間)
昨日のNY市場では、米株が反落しての引けとなりました。朝方は前営業日終値を挟んでの動きとなり、方向感の見えにくい流れとなりました。ただ、ブレイナードFRB副議長が近いうちに利上げのペースを減速する可能性に言及したことなどを受けてリスク志向の動きが強まり、ダウは200ドル超の上昇となりました。しかし、買い一巡後はここまでの大幅上昇に対する利食い売り圧力が強まり、結局マイナス圏に転じて下げ幅を拡大し、日中安値圏での引けとなりました。ダウは211ドル安の33536ドルでの引けとなりました。
米国債市場では、利回りが大きく上昇。先週金曜日はベテランズデーのため休場となっており、連休明けは債券に対する売りの流れが強まる展開となっています。米国の金融政策で利上げペースの減速に対する思惑が強まる状況ではありますが、調整の動きが意識されたことで、債券利回りは上値を拡大する展開となっています。現状米10年債利回りは3.86%台後半、30年債利回りは4.04%台半ばから後半でそれぞれ推移しています。
為替相場 – ドルインデックス持ち直すも、上値は重い
為替相場では、ドルインデックスが持ち直す動きとなっています。米国債利回りの上昇などを背景に、ドルに対する買い戻しの動きが意識される展開となっています。欧州債利回りの上値の重い展開などがユーロの上値を抑える流れとなっています。ただ、ブレイナードFRB副議長の発言などを受けて全体的には積極的にドルを買う流れにはなっておらず、様子見ムードが強まりました。
円は軟調地合いで推移しています。ドルインデックスの上昇などを背景にドル/円が買い戻されており、クロス円もしっかりとした動きが展開されています。急激な円の買い戻しの動きに対する調整の動きが意識されていますが、一時140円台後半まで上昇したドル/円が再度140円を割り込む水準での動きとなるなど、円売りの流れはそこまでは強まっていない状況となっています。
ドル/円・ボリンジャーバンド – 上値重い展開
ドル/円を30分足のボリンジャーバンドで見ると、バンドの上限から反落後、一時バンドの中心線で支えられる動きも見られましたが、目先はそこを割り込みバンドの下限まで下落する展開となっています。その後下限をブレイクする展開となっており、ここからバンドウォークとなるかどうかに注目です。
現状、バンドの上限が横ばい、下限が下落する動きとなっています。トレンドそのものは下向きですが、一時的には調整の動きが入りやすい局面となっています。バンドの上限が上昇に転じた場合はバンドウォークとなる可能性が高まりますが、バンドの上限が下落基調を強めた場合は一時的には調整の動きから持ち直すといった動きを視野に入れる必要があります。