EA-BANK モーニングレポート
米CPIが市場予想を下回り、ダウは1201ドル高に(11.10 NY時間)
昨日のNY市場では、米株が大幅上昇となって引けました。米国の消費者物価指数が市場予想を下回った事を背景に、米国の利上げペースの減速に対する期待感が高まり、リスク志向の動きが急速に強まる展開となりました。ダウは1201ドル高の33715ドルでの引けとなりました。日中高値圏での引けであり、大幅上昇となっています。
米国債市場では、利回りが大幅低下となっています。米消費者物価指数の発表を受けて債券に対する買いの動きが強まる展開となっています。短期債利回り、長期債利回りともに大幅に低下しており、20bpを超える下げ幅となっています。米10年債利回りは3.82%台前半、30年債利回りは4.05%台半ばでそれぞれ推移しています。
為替相場 – 円急騰、ドル/円が140台に
為替相場では、ドルインデックスが大幅下落となって推移しています。米国債利回りの大幅低下を眺めてドルに対する売り圧力が強まる局面となっています。米国の利上げペースの減速に対する思惑が強まる展開で、先物市場において12月の75bpの利上げは3.7%の織り込みとなるなど、50bpの利上げを市場は見込む展開となっています。そうした状況下でドルインデックスは108を割り込む水準まで下落しています。ユーロ/ドルは1.02ドル台を回復、ポンド/ドルは1.17ドル台を回復しての動きとなっています。
円は急騰しています。ドル/円が5円を超える下げとなる中でクロス円も軒並み下落する展開となっています。円は主要通貨に対して独歩高となっており、ここまでの円高に対する修正の動きが意識されています。目先ドル/円は140円台半ばで、ユーロ/円は143円台半ば、ポンド/円は164円台後半でそれぞれ推移しています。
ドル/円・ボリンジャーバンド – 下落基調継続
ドル/円を30分足のボリンジャーバンドで見ると、バンドの下限をブレイクしてバンドウォークとなっています。その後調整の動きにより一時持ち直したものの、バンドの-1σで抑えられ再度下落する流れとなっています。このままバンドの下限まで下落するかどうかに注目です。
現状、バンドの上下限中心線が下落する動きから、下限が横ばいへと転じています。これが上昇へと転じるかどうかに注目です。ただ、まだ上値の重さが意識される状況であり、下げ幅を拡大する可能性もありそうです。押し戻した場合はバンドの中心線が意識されることになりそうです。