EA-BANK モーニングレポート
米利上げペースの減速期待で、米国債の買い戻しが加速(10.27 NY時間)
昨日のNY市場では、米株がまちまちでの引けとなりました。ダウは朝方、マクドナルドなどの企業決算を好感して買いの流れが強まり、上値を拡大する展開となりました。一時540ドル超の上昇となるなど買い意欲が強まりましたが、買い一巡後はハイテク銘柄に対する売りの流れが継続したことや、ポジション調整の動きなどが意識されて上げ幅を縮小しました。ダウは194ドル高の32033ドルでの引けとなり、NASDAQはマイナス圏での引けとなりました。
米国債市場では、利回りが大きく続落しての推移となっています。米国の利上げペースの減速に対する思惑から債券に対する買い戻しの動きが維持されており、短期債利回りを中心に下げ幅を拡大する展開となっています。2年債利回りは10bpを超える下落となっています。米10年債利回りは3.92%台半ばから後半、30年債利回りは4.08%台後半で、それぞれ推移しています。
為替相場 – ユーロ/ドルが再びパリティを割り込む
為替相場では、ドルインデックスが持ち直し基調。米国債利回りが大幅続落となっていますが、ECB理事会においてハト派的な内容との見方が意識されたことでユーロ/ドルが軟調地合いとなり、ドルに対する買いの流れが強まりました。ユーロ/ドルは再度パリティを割り込む動きとなり、目先は0.99ドル台半ばでの推移となっています。また、ポンド/ドルも1.15ドル台半ばまで押し込まれる展開となっています。
円はやや買われやすい地合いとなっています。ドル/円は東京時間帯に円買いの流れが強まり下値を拡大しましたが、ドルインデックスの堅調地合いを眺めて底堅い動きとなり、目先は前営業日終値付近での推移となっています。一方、クロス円は軟調地合いであり、円に対する買い戻しの動きが強まっています。現状ドル/円は146円台前半、ユーロ/円は145円台半ばから後半、ポンド/円は169円台前半でそれぞれ推移しています。
ドル/円・ボリンジャーバンド – 狭いレンジでの動き
ドル/円を30分足のボリンジャーバンドで見ると、中心線を挟んでの小動きとなっています。バンドの上限から調整の動きが入り、中心線を抜ける動きとなりましたが、下限には届かずに持ち直し、中心線を意識しての動きとなっています。やや上値の重さが意識されていますが、方向感は見えにくく、様子見ムードが強まっています。
現状、バンドの上下限中心線がほぼ横ばいとなっており、レンジ圏での動きが意識されやすい状況となっています。バンド幅は縮小の余地がありそうで、そこまでエネルギーが蓄積されているようには見えないところです。大きな動きにはなりにくく、バンドの中心線を意識した動きがしばらくは継続する可能性が高い展開だといえます。