EA-BANK モーニングレポート
英トラス首相の辞任で、米株上昇もマイナス圏に下落(10.20 NY時間)
昨日のNY市場では、米株が下落しての引けとなりました。朝方は英国のトラス首相が辞任といった報道を受けて金融市場の混乱に対する警戒感が後退し、リスク志向の動きが意識されました。ダウは一時400ドル弱の上昇となるなど上値を拡大しました。しかし、買い一巡後は米経済の先行きに対する不透明感やポジション調整の動きなどが意識され、売り圧力が強まりました。結局ダウは90ドル安の30333ドルでの引けとなりました。
米国債市場では、利回りが大幅上昇。長期債利回りを中心に上げ幅を拡大する展開となっており、米国の金融引き締めに対する思惑から、債券売りの流れが強まりました。米10年債利回りは4.22%台後半、30年債利回りは4.21%台後半でそれぞれ推移しています。
為替相場 – ドル円、150円突破
為替相場では、ドルインデックスが小幅に下落。米国債利回りは大きく上昇していますが、ユーロやポンドを中心に買い戻しの動きが強まり、ドルの上値を抑えました。ただ、大きな動きにはなっておらず、様子見ムードが強まる状況となってます。ユーロ/ドルは0.97ドル台後半、ポンド/ドルは1.12ドル台前半でそれぞれ推移しています。
円は軟調地合いとなっています。ドルインデックスの下落を受けてドル/円はやや上値の重くなる場面もありましたが、目先は150円台での推移となっており、円売りの流れが強まっています。クロス円もドル/円の上昇を眺めて底堅い動きが展開されており、円安基調を継続しています。ただ、米株が上値を抑えられたことなどを背景に円売りの流れが一服し下げ幅を縮小する展開となっています。ユーロ/円は146円台後半、ポンド/円は168円台半ばで推移しています。
ドル/円・ボリンジャーバンド – 上値重い
ドル/円を30分足のボリンジャーバンドで見ると、バンドの上限をブレイクしてバンドウォークとなっていましたが、目先は小幅に下落しています。このまま下落基調を継続するかどうかに注目です。目先はバンドの中心線までは下値余地がありそうです。
現状、バンドの上下限中心線が上昇する展開となっています。バンドブレイクからバンドウォークといった動きにはなりにくいものの、トレンドそのものは上向きであり、一時的に調整売り圧力が強まっても下値は堅そうです。押し目買い優勢の流れから再度バンドの上限を目指す可能性高い局面となっています。