EA-BANK モーニングレポート
米国債売り継続、利回り上昇、米株軟調(10.19 NY時間)
昨日のNY市場では、米株が下落しての引けとなりました。朝方は米企業決算に対する思惑などから買われる場面もありましたが、買い一巡後は米国の金融引き締めに対する警戒感などから米経済の先行き不透明感が漂う展開となり、リスク回避的な動きが強まりました。ダウは一時296ドル安まで下落しましたが、その後はベージュブックの公開を受けて過度な金融引き締めに対する懸念が後退し、下げ幅を縮小し、99ドル安の30423ドルで引けました。
米国債市場では、利回りが大幅上昇となって推移しています。米国の金融引き締めに対する警戒感や米20年入札が低調となったことなどを受けて債券に対する売り圧力が強まる展開となりました。短期債を中心に売りの流れが強まり、2年債利回りは10bpを超える上昇となっています。また、長期債利回りも上値を拡大しての流れとなりました。米10年債利回りは4.13%台前半、30年債利回りは4.12%台半ばでそれぞれ推移しています。
為替相場 – ドル円、150円にトライか
為替相場では、ドルインデックスが上昇。米国債利回りの上昇などを背景に、ドルに対する買い戻しの動きが強まる展開となっています。ドルは対ユーロ、対ポンドなどで買われる展開となっており、対オセアニア通貨でもしっかりとした動きが展開されています。リスク回避的な動きが意識されたことによるドル買いも後押しとなりました。現状ユーロ/ドルは0.97ドル台後半、ポンド/ドルは1.12ドル台前半で、それぞれ推移しています。
円はまちまちでの推移となっています。ドルインデックスが上げ幅を拡大する中でドル/円が上値を拡大し、150円を意識しての動きとなっています。一方、クロス円はやや上値の重い展開となっています。米株の軟調地合いを眺めて円に対する買いの流れが強まりました。ただ、米株が下げ幅を縮小したことや、ドル/円の上昇などを受けてクロス円も底堅い動きとなり、下げ幅を縮小しています。NZドル/円はプラス圏に浮上しての動きとなっています。現状ユーロ/円は146円台半ば、ポンド/円は168円台前半でそれぞれ推移しています。
ドル/円・ボリンジャーバンド – じり高基調
ドル/円を30分足のボリンジャーバンドで見ると、バンドの上限と中心線で挟まれたレンジを動いています。狭いレンジでの動きが継続していますが、下値の堅い動きとなっています。目先は+1σ前後の動きであり方向感の見えにくい展開となっているため、まずはバンドの上限か中心線、どちらに動いていくかに注目です。
現状、バンドの上限がじり高、下限が上昇といった動きとなっています。バンド幅は比較的狭い状況であり、市場にはエネルギーが蓄積されているものと思われます。バンドブレイクからバンドウォークといった動きとなる可能性もあるため、バンドの上限もしくは下限での動きには注意が必要です。目先は+1σ前後での小動きであり、まずは方向感を見極めながらの対応が必要な局面となっています。