EA-BANK モーニングレポート
英国の減税計画撤回を背景に、米株が大幅上昇(10.17 NY時間)
昨日のNY市場では、米株が大幅上昇となって引けました。英国の減税計画が撤回されたことで金融市場の混乱に対する警戒感が後退したことや、買い戻しの動きが強まったことなどを背景に、ダウは朝方から買い意欲が強まる展開となりました。一時677ドル高まで上昇し、そこからは利食い売りなどに抑えられる展開となりましたが、結局550ドル高の30185ドルでの引けとなりました。30000ドルを回復しての動きであり、NASDAQやS&P500指数も上昇しての引けとなっています。
米国債市場では、利回りがまちまちでの推移となっています。朝方は英国の減税計画撤回を受けて英財政悪化への懸念が後退するとの思惑から英国債に対する買い意欲が強まる展開となり、その流れが米国債市場にも波及する展開となりました。ただ、米株の大幅上昇などもあり、長期債を中心に利回りは持ち直し基調となり、30年債利回りがプラス圏に浮上する流れとなっています。現状米10年債利回りは4.01%台前半、30年債利回りは4.02%台前半でそれぞれ推移しています。
為替相場 – 米株高を背景に、ドル円が149円を突破
為替相場では、ドルインデックスが大幅下落となって推移しています。英国の減税計画撤回を受けポンド買いの動きが強まり、ドルの上値が抑えられました。米短期債利回りの下落などもドル売り圧力を強める展開となっています。ドルインデックスは一時112を割り込む動きを見せており、下げ幅を拡大する展開となっています。ユーロ/ドルは0.98ドル台半ば、ポンド/ドルは1.13ドル台半ばまで上昇する流れとなっています。
円は軟調地合いで推移しています。株高などを背景に円に対する売り圧力が強まり、ドルインデックスが大きく下落したにもかかわらず、ドル/円は149円台を付けるなど上値を拡大しています。クロス円も大きく上昇しており、特にポンド/円が上げ幅を拡大しています。現状、ドル/円は149円を挟んでの動き、ユーロ/円は146円台半ば、ポンド/円は169円台前半で推移しています。
ドル/円・ボリンジャーバンド – 小幅に調整売り優勢
ドル/円を30分足のボリンジャーバンドで見ると、バンドの上限をブレイクしての動きから調整の動きが入っています。バンドの上限を意識した動きは継続していますが、このまま下落基調を強めるか、反転上昇となってバンドの上限をバンドウォークするかに注目です。
現状、バンドの上限が上昇、下限がじり安となっています。バンド幅が拡大傾向となっており、バンドウォークとなる可能性も十分にあります。ただ、バンドの下限の下落の勢いが弱く、ここから横ばいとなって上昇といった動きになった場合は調整の動きが強まる可能性が高い展開となっています。バンドの下限の方向感に注意しながらの対応が必要です。