EA-BANK モーニングレポート
様子見ムードの中、調整の売りによりダウ下落(10.12 NY時間)
昨日のNY市場では、米株が小幅に下落しての引けとなりました。朝方は買い戻しの動きが意識されてしっかりとした動きとなり、FOMC議事要旨の発表を控えて様子見ムードが強まりましたが、議事要旨発表を受けて過度な金融引き締めに対する警戒感が和らぎ、持ち直す動きとなりました。しかし、米消費者物価指数の発表を明日に控えて警戒感が強まり、引けにかけて売り圧力が強まりました。ダウは28ドル安の29210ドルでの引けとなりました。
米国債市場では、利回りが低下しての推移となっています。米生産者物価指数が市場予想を上回ったことで債券売りが意識される場面もありましたが、FOMC議事要旨の発表などを背景に調整の動きとなり、債券に対する買い意欲が強まりました。米10年債利回りは3.89%台半ば、30年債利回りは3.87%台半ばでそれぞれ推移しています。
為替相場 – ドル円、147円にトライとなるか
為替相場では、ドルインデックスが小幅に上昇しています。ポンドに対する買い戻しの動きなども見られましたが、欧州経済に対する警戒感からユーロ売りが先行する中、ユーロ/ドルが小幅に下落しています。ただし、全体的にはやや方向感は見えにくく、ユーロ/ドルは0.97ドルを挟んでの小動き、ポンド/ドルは1.11ドルを一時回復する動きとなり、目先も1.10ドル台後半での推移となっています。
円は軟調地合いとなっています。ドル/円が146円台後半まで上昇したことで、クロス円も買い意欲が強まる状況となりました。ドル/円は介入に対する警戒感が強まっているものの、日米金利差の拡大を意識しての動きが上値を拡大する局面であり、ここからのさらなる上伸も視野に入る状況となっています。ユーロ/円は142円台半ば、ポンド/円は163円を挟んでの動きとなっています。
ドル/円・ボリンジャーバンド – 堅調地合い
ドル/円を30分足のボリンジャーバンドで見ると、バンドの上限をバンドウォークする展開から調整の動きが入り、バンドの中心線まで下落しています。しかし、そこで支えられたため持ち直し基調となっています。一方では上値の重さも意識されており、現状はバンドの上限には届いていないため、ここから上限まで上昇するかどうかに注目です。
現状、バンドの上限が下落、下限が上昇となっています。バンド幅が縮小傾向となっており、市場には徐々にエネルギーが蓄積されてきています。ただ、まだ縮小の余地があるため、すぐにバンドブレイクからバンドウォークといった動きにはなりにくい局面だといえます。動き出したら大きなものとなる可能性が高まってきているため、バンドの上限もしくは下限での動きには注意が必要です。