EA-BANK モーニングレポート
BOEの緊急国債購入終了発表で、米株軟調(10.11 NY時間)
昨日のNY市場では、米株がまちまちでの引けとなりました。ダウは朝方売りの流れが意識される場面もありましたが、その後は売られ過ぎ感から買い戻しの動きが強まり、一時405ドル高まで上昇しました。しかし、BOEが緊急国債購入を今週末で終了すると発表したことでリスク回避的な動きが意識され、前営業日終値水準まで下落しました。結局ダウは36ドル高の29239ドルでの引けとなりました。また、ハイテク銘柄に対する売りが意識されてNASDAQがマイナス圏での引けとなりました。
米国債市場では、全体的には利回りが上昇する展開となっています。短期債利回りは調整の動きが強まり上値を抑えられましたが、長期債利回りは大きく上昇しての推移となっており、2年債利回りと30年債利回りの逆イールドは縮小する展開となっています。米国の金融引き締めに対する思惑から、債券に対する売り圧力は根強く、さらにBOEの発表を受けて利回りが上昇する流れとなりました。
為替相場 – ポンド/円が160円を割り込む
為替相場では、ドルインデックスが堅調地合いとなって推移しています。米国債利回りの底堅い動きなどを眺めてドルの下値が支えられる展開となっています。インフレに対する警戒感や英国の緊急国債購入の終了などが意識され、ドルに対する買い意欲が強まっています。ポンド/ドルは1.10ドルを割り込んでの推移となっており、ユーロ/ドルも0.97ドルを意識しての動きが展開されています。
円はまちまちでの推移となっています。ドルインデックスの堅調を眺めてドル/円はしっかりとした動きとなっています。ただ、日銀の介入に対する警戒感などから積極的に上値を拡大する展開にはなっていません。一方、クロス円はポンドに対する売り圧力が強まり、ポンド/円は160円を割り込んでの推移となっています。ユーロ/円は小動きながら堅調地合いとなっているものの、米株の上値が抑えられたことで円に対する買いが根強い状況となっています。
ドル/円・ボリンジャーバンド – 堅調地合い
ドル/円を30分足のボリンジャーバンドで見ると、バンドの下限から持ち直し、中心線を抜けてバンドの上限まで上昇する展開となっています。上限では抑えられて下落に転じる流れとなりましたが、バンドの中心線に届かずに再度上昇する展開となっています。ここから再度バンドの上限を意識しての動きとなるのかに注目です。
現状、バンドの上限が上昇、下限がじり安といった動きとなっています。バンド幅が拡大傾向となっていることから、バンドブレイクからバンドウォークといった動きとなる可能性もあります。目先はバンドの上限での動きには注意が必要です。ただ、バンドの下限はほぼ横ばいとなってきており、ここから上昇に転じた場合はトレンドそのものは上向きながらも調整の動きが強まることになります。レンジ圏での動きとなる可能性もあるので、バンドの-2σの方向感に注意しながらの対応が必要です。