EA-BANK モーニングレポート
米雇用統計の結果を背景に、ダウ続落(10.7 NY時間)
先週末のNY市場では、米株が大幅に下落しての引けとなりました。米雇用統計が発表され、非農業部門雇用者数や失業率が市場予想を上回ったことで米国の金融引き締めに対する思惑が強まり、リスク回避的な動きが強まりました。次回のFOMCでの75bpの利上げが予想される中でダウは一時784ドル安まで下落しました。そこからは若干持ち直したものの630ドル安の29296ドルでの引けとなりました。
米国債市場では、利回りが上昇しての引けとなりました。米国の金融政策の先行きに対するタカ派的な思惑が強まったことで、債券に対する売り圧力が強まる展開となっています。債券利回りは全般的に上昇しており、2年債利回りと30年債利回りの逆イールドは小幅に縮小する展開となりました。結局米10年債利回りは3.88%台前半、30年債利回りは3.84%台前半でそれぞれ引けました。
為替相場 – ドル上昇、クロス円軟調
為替相場では、ドルインデックスが上昇しての引けとなりました。米国債利回りの上昇などを背景に、ドルに対する買い意欲が強まる展開となりました。ユーロ/ドルは雇用統計の発表を受け0.97ドル台前半まで押し込まれる展開となり、その後に持ち直す動きを見せましたが、0.98ドルには届かず再度下値を追う展開となりました。また、ポンド/ドルは1.10ドルを挟んでの推移となりました。ポンドに対する売り圧力が強まる中で下値を拡大する展開となりました。ポンド/ドルは1.10ドル台後半での推移となっています。
円はまちまちでの推移となっています。ドルインデックスの上昇を背景にドル/円が145円を突破しての動きとなっています。一方、リスク回避的な動きの強まりを背景に、クロス円は軟調地合いとなっています。ドル/円の上昇を眺めて円売りの流れが一時強まりましたが、上値の重さが意識されて下落に転じています。現状ドル/円は145円台前半から半ば、ユーロ/円は141円台半ば、ポンド/円は161円台前半で推移しています。
ドル/円・ボリンジャーバンド – 小幅に調整売り優勢
ドル/円を30分足のボリンジャーバンドで見ると、バンドの上限を意識しての動きから、調整の動きが入り、バンドの中心線を目指す形となっています。このまま中心線まで下落するのか、+1σ前後で支えられて再度バンドの上限まで上昇するのかに注目です。ただ、下値の堅さが意識されている状況であり、押し目買い優勢の流れといえる展開となっています。
現状、バンドの上限が横ばいからじり安、下限が上昇基調といった動きになっています。バンド幅が縮小傾向となっており、市場には徐々にエネルギーが蓄積されてきています。とはいえ、まだ縮小の余地が大きいため、大きな動きにはまだなりにくいところではないかとみています。しばらくはレンジ圏での動きで、方向感の見えにくい流れとなる可能性が高いでしょう。