EA-BANK モーニングレポート
米雇用統計を控え、ダウはポジション調整で下落(10.6 NY時間)
昨日のNY市場では、米株が続落しての引けとなりました。週末に米雇用統計の発表を控えて朝方は前営業日終値を挟んでの動きとなる場面もありましたが、直近の買い戻しの動きに対する修正の動きが意識され売り圧力が強まりました。米国の金融引き締めに対する警戒感が依然として根強く、リスク回避的な動きが強まり、ダウは346ドル安の29926ドルでの引けとなっています。
米国債市場では、利回りが大きく上昇。短期債利回りを中心に上げ幅を拡大する展開となっており、2年債利回りと30年債利回りの逆イールドが拡大する流れとなっています。クックFRB理事やウォーラーFRB理事ら、金融当局関係者が相次いでインフレに対する懸念や金融引き締めに対する積極的な姿勢を示したことで債券に対する売り圧力が強まりました。米10年債利回りは3.82%台前半、30年債利回りは3.78%台前半でそれぞれ推移しています。
為替相場 – 米金利の上昇期待で、ドル堅調
為替相場では、ドルインデックスが大きく上昇。米国債利回りの上昇などを眺めてドルに対する買いの流れが強まる展開となりました。特に英国経済の先行きに対する警戒感からポンド売りの流れが強まる展開となっています。ドルインデックスは112を回復しての動きとなっています。ユーロ/ドルは0.98ドルを割り込んでの推移となり、ポンド/ドルは1.11ドル台半ばまで押し込まれています。
円はまちまちでの推移となっています。ドルインデックスの上昇を背景にドル/円が145円台を回復する動きとなっています。一方、リスク回避的な動きの強まりを背景に、クロス円は軟調地合いとなっています。ポンド/円は下げ幅が1円を超える動きとなるなど下値を拡大しました。現状ドル/円は145円台前半、ユーロ/円は142円台前半、ポンド/円は162円台前半で推移しています。
ドル/円・ボリンジャーバンド – 上値拡大
ドル/円を30分足のボリンジャーバンドで見ると、バンドの上限を意識しての動きとなっています。しっかりとした動きが展開されており、上値を拡大しています。このままバンドの上限を意識した上昇基調を継続することができるかどうかに注目です。
現状、バンドの下限がじり高基調となっており、バンドの上下限中心線が上昇する形となっています。流れとしてはバンドウォークを継続するというよりは一時的に調整の動きが入ってもおかしくない形となっています。下値の堅さが意識されやすい状況ですが、調整が入った場合はバンドの中心線までの下落を警戒する必要があるでしょう。