EA-BANK モーニングレポート
米国市場では株価が大幅に持ち直す(10.3 NY時間)
先週末のNY市場では、米株が大幅持ち直しとなって引けています。依然として経済の先行きに対する警戒感は根強いものの、ここまでの下落に対する自律反発の動きが意識されて買い戻されています。ダウは一時922ドル高まで上昇し、その後上値を若干削りましたが、765ドル高の29490ドルでの引けとなりました。
米国債市場では、利回りが大幅下落となって推移しています。ここまでの上昇に対する調整の動きや、英政府が所得税の最高税率を引き下げる案を撤回すると表明したことで英国債利回りが大きく低下したことなどを眺めて米国債に対する買い意欲が強まりました。米経済に対する警戒感も債券に対する買いの流れを支えました。米10年債利回りは3.63%台後半、30年債利回りは3.67%台後半でそれぞれ推移しています。
為替相場 – ドルインデックスは下落
為替相場では、ドルインデックスが下落しての推移となっています。米国債利回りの大幅低下などを背景に、ドルに対する売りの流れが強まりました。株価の持ち直しなど、ここまでの動きに対する調整の動きが意識されたことで、ドルも上昇に対する修正の動きが強まる展開となりました。ドルインデックスは112を割り込み下値を拡大しています。また、ユーロ/ドルは0.98ドル台前半、ポンド/ドルは1.13ドル台前半でそれぞれ推移しています。
円はまちまちでの推移となっています。ドルインデックスの下落を背景にドル/円がやや上値の重い展開となる一方、クロス円はリスク志向の動きが強ったことで円売りの流れが意識されました。ポンド/円や豪ドル/円などは1円以上の上昇となっており、円売り圧力が強まる状況となりました。ユーロ/円は142円台前半、ポンド/円は163円台半ばでそれぞれ推移しています。
ドル/円・ボリンジャーバンド – 軟調
ドル/円を30分足のボリンジャーバンドで見ると、バンドの下限を意識しての動きから持ち直してバンドの中心線まで上昇する展開となりました。しかし、中心線では抑えられて再度下落する流れとなっており、バンドの下限を目指す形となっています。上値の重さが意識される中で下限まで到達する可能性も十分にあるでしょう。
現状、バンドの上限が下落基調を強める一方、下限は持ち直し基調となっています。バンド幅は縮小傾向にあり、市場には徐々にエネルギーが蓄積されていくものと思われます。ただ、現状ではまだ縮小の余地が大きいため、大きな動きにはなりにくいところです。レンジ圏での動きが意識されそうで、バンドの下限と中心線に挟まれたレンジでの動きとなる可能性が高い展開です。