EA-BANK モーニングレポート
米国市場では株価が2年ぶりの安値(9.30 NY時間)
先週末のNY市場では、米株が大幅下落となって引けています。依然として米国の金融引き締めとそれに伴うリセッション懸念が強まる流れとなっており、リスク回避的な動きが強まる状況となっています。また、決算が嫌気されナイキが大幅下落となっており、ダウは下げ幅を拡大する展開となりました。結局500ドル安の28725ドルとなり、2年ぶりに29000ドルを割り込んでの引けとなりました。
米国債市場では、利回りが上昇しての引けとなりました。米国の金融引き締めに対する思惑から債券売りの流れが意識され、利回りは上値を拡大する展開となりました。2年債利回りと30年債利回りの逆イールドが拡大する展開となっており、リセッションに対する懸念が強まる状況となっています。米10年債利回りは3.82%台後半、30年債利回りは3.77%台半ばでそれぞれ引けました。
為替相場 – 経済の先行き懸念で、円底堅い
為替相場では、ドルインデックスが下落しての推移となっています。大きな動きにはならなかったものの、調整の動きが意識されて上値の重い展開となりました。ポンドに対する買い戻しの動きが意識される一方、ユーロは経済の先行きに対する警戒感などから上値の重い展開となっており、ドルの下値を支えました。全体的にはまちまちでの引けとなっており、ユーロ/ドルは0.98ドル台前半で、ポンド/ドルは1.11ドル台後半でそれぞれ引けました。
円はまちまちでの引けとなりました。日米金利差の拡大に対する思惑からドル/円は底堅い動きとなったものの、日銀の介入に対する警戒感などから145円は届いていません。また、ポンドに対する買い戻しの動きから、ポンド/円は1円を超す上げ幅となりました。しかし、景気の先行き不透明感からオセアニア通貨に対する売りの流れが強まり、豪ドル/円は1円を超す下げとなっています。全体的にやや荒っぽい動きとなって引けました。ドル/円は144円台後半、ユーロ/円は141円台後半、ポンド/円は161円台半ばでそれぞれ引けました。また、豪ドル/円は92円台半ばまで押し込まれての引けとなっています。
ドル/円・ボリンジャーバンド – 軟調
ドル/円を30分足のボリンジャーバンドで見ると、バンドの+1σを意識しての動きから窓を開けて下落し、目先はバンドの-1σを意識しての動きとなっています。やや下げ渋る形となっていますが、上値の重い展開であり、バンドの下限まで下落するかどうかに注目です。持ち直した場合はバンドの中心線が意識される形となりそうです。
現状、バンド幅が拡大基調となっており、バンドの下限の下落の勢いが強まっています。ただ、バンドブレイクからバンドウォークといった動きにはなっていないため、ここから縮小に転じる可能性もあります。そうなればバンドの中心線を目指しての動きとなる可能性が高まるため、大きな動きにはなりにくくなります。