EA-BANK モーニングレポート
FOMCを経て、株価大幅続落(9.21 NY時間)
昨日のNY市場では、米株が大幅続落となって引けました。朝方は買い戻しの動きが意識されて底堅い動きとなりましたが、FOMCで予想通り75bpの利上げとなり、FF金利の誘導目標見通しが大幅に引き上げられる中、GDP見通しが大幅に引き下げられたことを受け、米株が反落しました。その後のパウエルFRB議長の記者会見の中、持ち直す場面もありましたが、無傷でインフレを抑え込む方法はないなどといった発言などを受けて売り圧力が強まり、ダウは522ドル安の30183ドルでの引けとなりました。
米国債市場では、2年債などの短期債利回りが大幅上昇する一方、10年債などの長期債利回りが大きく下落する展開となっています。大幅利上げが継続する展開が嫌気されて短期債が売られる一方、経済の先行きに対する警戒感から長期債に対する買い意欲が強まりました。2年債利回りと30年債利回りの逆イールドが大きく拡大する展開の中、2年債利回りは4%を突破する動きとなっています。米10年債利回りは3.52%台後半、30年債利回りは3.50%台前半でそれぞれ推移しています。
為替相場 – 先行き不安によりドル買い円買い加速
為替相場では、ドルインデックスが大幅上昇となって推移しています。米国の金融引き締めに対する思惑からドルに対する買い意欲が強まっています。米短期債利回りの上昇もドルの下値を支える展開となっています。ドルインデックスは111を突破しての動きであり、ユーロ/ドルはパリティを大きく割り込んでの推移となっています。現状ユーロ/ドルは0.98ドル台半ば、ポンド/ドルは1.12ドル台後半でそれぞれ推移しています。
円はまちまちでの推移となっています。ドルインデックスの上昇を眺めてドル/円が堅調地合いとなる一方、クロス円はリスク回避的な動きが意識されたことで全体的に下落する展開となっています。スイスフラン/円は底堅い動きとなりましたが、円に対する買い意欲が根強く、ドル/円も上値の重い展開となりました。ドル/円は144円台前半、ユーロ/円は141円台後半でそれぞれ推移しています。
ドル/円・ボリンジャーバンド – 持ち直し基調
ドル/円を30分足のボリンジャーバンドで見ると、バンドの上限から調整の動きが入り、一気に下限まで下落する展開となりました。下限をブレイクする動きも見られましたがすぐに持ち直し、持ち直し基調となってバンドの中心線まで値を戻しています。ここから中心線をブレイクすることができるかに注目です。
現状、バンドの上下限中心線がほぼ横ばいといった動きとなっています。バンド幅がかなり広い状況のため、バンドブレイクからバンドウォークといった動きにはなりにくい展開となっています。直近ではバンドの中心線まで押し戻していますが、一時的には調整の動きが入りやすい局面であり、目先はレンジ圏での動きが継続する可能性が高く、方向感の見えにくい展開が予想されます。