EA-BANK モーニングレポート
CPIショックで、ダウが一時1362ドル安まで急落(9.13 NY時間)
昨日のNY市場では、米株が急落しての引けとなりました。注目されていた米CPIが市場予想を上回ったことでインフレに対する警戒感が強まり、リスク回避的な動きが意識されています。ダウは一時1362ドル安まで下落する展開となっています。アップルやマイクロソフト株が2020年9月以来の大幅安となり、S&P500種が4.3%安の2020年6月11日以来の大幅安となっています。結局ダウは1276ドル安の31104ドルでの引けとなりました。
米国債市場では、利回りがまちまちでの推移となっています。インフレに対する警戒感が高まる中で9月のFOMCで75bpの利上げが先物市場で100%織り込み、100bpの利上げを32.1%織り込む状況となっています。利上げ加速に対する思惑から米短期債利回りは一時20bpの上昇となるなど、債券売り圧力が強まる状況となっています。米株の大幅下落などを眺め、債券に対する買い戻しの動きも散見されましたが、30年債利回りもプラス圏に浮上する展開となっています。現状米10年債利回りは3.40%台後半、30年債利回りは3.48%台半ばでの推移となっています。
為替相場 – ドル/円は急騰も、クロス円は上値重い
為替相場では、ドルインデックスが急騰。米CPIを受けて米国債利回りが短期債を中心に大きく上昇、それを眺めドルに対する買いの流れが急速に進行しました。ユーロ/ドルはパリティを割り込む動きとなっており、ポンド/ドルも1.15ドルを割り込む展開となっています。ドルインデックスは110目前の水準まで上昇しており、ドル買いの流れが継続しています。
円は、ドル/円が大幅上昇となる一方、クロス円は全体的に上値の重い展開となっています。ドルインデックスの上昇を背景に、ドル/円は144円台半ばまで上値を拡大する一方、リスク回避的な動きの強まりを眺めて円に対する買いの動きも意識されており、クロス円が上値を抑えられる展開となりました。ユーロ/円は144円台前半で、ポンド/円は166円台前半でそれぞれ推移しています。
ドル/円・ボリンジャーバンド – 堅調地合い
ドル/円を30分足のボリンジャーバンドで見ると、バンドの下限を意識しての動きから一気に上昇してバンドの上限をブレイクしての動きとなっています。そこからの乖離が大きくなったことを受けて下落する場面もありましたが、下値は堅く持ち直す動きとなっています。再度バンドの上限まで上昇することができるかどうかに注目です。
現状、バンドの上限が下落に転じ、下限が上昇しての動きとなっています。バンド幅が縮小傾向となっていますが、まだ縮小の余地は大きく、バンドブレイクからバンドウォークといった動きにはなりにくい局面です。こういった展開では、バンドの上限と中心線で挟まれたレンジを動く可能性が高く、底堅い動きが意識され、大きな動きにはなりにくい状況だといえます。