EA-BANK モーニングレポート
米株の下値堅く、ポジション調整により続伸(9.12 NY時間)
昨日のNY市場では、米株が続伸しての引けとなりました。9月のFOMCでの大幅利上げに対する警戒感は根強いものの、インフレに対する警戒感が後退したことなどを受けてリスク志向の動きが強まっています。13日の消費者物価指数に注目が集まる中、ポジション調整の動きから株式市場は買いの流れとなっています。最新iPhoneの予約状況も好感され、アップル株は大幅上昇となりました。ダウは229ドル高の32381ドルでの引けとなりました。
米国債市場では、利回りが上昇。朝方は債券に対する買い戻しの動きが強まりましたが、米10年債入札が不調となったことで債券売りの流れが強まり、米株の上昇等を背景に米国債利回りは長期債を中心に上昇に転じました。米10年債利回りは3.35%台後半、30年債利回りは3.51%台前半でそれぞれ推移しています。
為替相場 – 金利差拡大による円売り根強い
為替相場では、ドルインデックスが続落。ECBの金融引き締めに対する思惑などからユーロ/ドルが上昇基調を強め、ドルに対する売りの流れが強まりました。ドルインデックスは108台前半での推移となっています。米国債利回りは上昇したものの、ここまでのドル上昇に対する調整の動きが意識されてドルの上値が抑えられました。ユーロ/ドルは1.01ドル台前半、ポンド/ドルは1.16ドル台後半でそれぞれ推移しています。
円は全体的に軟調地合い。ドルインデックスが大きく下落する中でドル/円はやや上値の重い展開となりましたが、米株の上昇や米国債利回りの持ち直しなどを眺めて上昇に転じ、142円台後半まで買い戻される展開となっています。一方、クロス円は大きく上昇しての推移となっています。ユーロ/円やポンド/円などは1円以上の上昇となるなど、円売り圧力が強まりました。
ドル/円・ボリンジャーバンド – 目先横ばい
ドル/円を30分足のボリンジャーバンドで見ると、バンドの下限を意識しての動きから持ち直し基調を強め、一気にバンドの中心線を抜けて上値を拡大する動きとなりました。ただ、バンドの上限には届いておらず、目先は横ばいとなっています。ここから再度上昇してバンドの上限まで上昇するのか、下落に転じてバンドの中心線まで下落するのかに注目です。
現状、バンドの上限がじり高、下限が横ばいといった動きとなっています。大きな動きにはなりにくいところであり、バンドの上限と中心線で挟まれたレンジで動く可能性が高い展開です。バンド幅はやや拡大傾向となっていますが、エネルギーが蓄積されているといった状況でもなく、しばらくは方向感の見えにくい小動きとなる局面だといえます。