EA-BANK モーニングレポート
米CPIの発表を控え、米株買い戻しの動きが加速(9.9 NY時間)
先週末のNY市場では、米株が続伸しての引けとなりました。中銀のタカ派的な金融政策に対する警戒感は根強いものの、織り込み済みとの見方が意識されており、買い戻しの動きが強まる状況となっています。ドルの下落なども好感される状況であり、米株は上値を拡大する展開となりました。ダウは一時450ドル高水準となり、結局377ドル高の32151ドルでの引けとなりました。NASDAQなども大きく上昇しての引けとなっています。
米国債市場では、利回りがまちまちでの引けとなっています。米国のタカ派的な金融政策に対する思惑から短期債利回りが上昇基調を強める一方、10年債利回りなどは下落しての推移となっています。インフレがピークアウトしたといった楽観的な見方が意識される中で長期債に対する買い戻しの動きが強まりました。米10年債利回りは3.30%台後半、30年債利回りは3.44%台後半での引けています。
為替相場 – 日銀の口先介入で、一時的な円高か
為替相場では、ドルインデックスが続落しての引けとなりました。ポジション調整の動きが意識される中でユーロ/ドルやポンド/ドルが上昇基調となり、ドルの上値を抑える展開となりました。ドルインデックスは109を挟んでの動きとなり、軟調地合いとなっています。ユーロ/ドルは1.00ドル台半ば、ポンド/ドルは1.15ドル台後半でそれぞれ引けました。
円は買われやすい地合いとなりました。日本の金融当局関係者から円安に対するけん制発言が相次いだことで、円に対する買い戻しの動きが強まる状況となっています。ただ、日米金利差の拡大に対する思惑は根強く、NY時間に入ると円買いの流れが修正される場面もありました。また、クロス円はドル/円の軟調地合いを眺めて全体的に上値の重い展開となりました。ただ、豪ドル/円などはプラス圏での引けとなるなど、円売りの流れも意識されました。結局、ドル/円は142円台半ば、ユーロ/円は143円台前半での引けとなりました。
ドル/円・ボリンジャーバンド – 狭いレンジでの動き
ドル/円を30分足のボリンジャーバンドで見ると、中心線を意識したレンジ圏での動きとなっています。目先はやや上値の重い展開で、様子見ムードが強まっています。バンドの中心線で支えられて上限まで上昇するのか、中心線をブレイクするのかで流れが変わってくるでしょう。
現状、バンドの上限が下落、下限が上昇する動きを強めており、バンド幅が縮小傾向となっています。市場にはエネルギーが蓄積されており、バンドブレイクからバンドウォークといった動きとなる可能性が高まっています。ただ、目先は中心線を意識しての動きであり、まずは方向感を見極めながらの対応が必要です。