EA-BANK モーニングレポート
ECBが75bpの利上げ、欧州債と米国債共に売り優勢(9.8 NY時間)
昨日のNY市場では、米株が続伸しての引けとなりました。FRBやECBのタカ派的な金融政策に対する警戒感が強まる中、ダウはマイナス圏に転じる場面もありましたが、材料出尽くし感やここまでの下落に対する修正の動きなどが意識され、しっかりとした動きが展開されました。ダウは日中高値圏での引けとなり、193ドル高の31774ドルでの引けとなっています。特に金利上昇を好感した銀行株などが上げを主導しました。
米国債市場では利回りが大きく上昇しての推移となっています。ECBが75bpの利上げに踏み切ったことなどを受けて欧州債に対する売りの流れが強まり、米国債も売られやすい地合いとなりました。パウエルFRB議長がインフレ抑制に対し、強く行動すると発言したことも米国債売りの流れを強めました。米10年債利回りは3.31%台後半、30年債利回りは3.47%台半ばでそれぞれ推移しています。
為替相場 – ECBの利上げで、為替相場先行き不透明に
為替相場では、ドルインデックスが下落しての推移となっています。米国債利回りは上昇したものの、ドルに対する買われ過ぎ感が意識されて上値を抑えられる展開となっています。ただ、全体的には小動きとなっており、積極的にドルを売る動きにはなっていません。ユーロ/ドルはパリティを挟んで、ポンド/ドルは1.15ドルを挟んでの動きが展開されています。
円はやや軟調といった動きになっています。大きな動きにはなっていませんが、ドル/円が底堅い動きを見せたことなどを背景に、クロス円もしっかりとした動きが展開されています。米株の上昇なども円売りを意識させる状況となっていますが、材料の出尽くし感などが意識されたことで方向感の見えにくい流れとなりました。
ドル/円・ボリンジャーバンド – 底堅い動き
ドル/円を30分足のボリンジャーバンドで見ると、バンドの上限から下落して中心線を意識しての動きとなっています。中心線では支えられる動きであり、下値の堅さが意識されています。とはいえ、バンドの上限を目指す動きにもなっておらず、大きな動きにはなっていない状況です。ここからバンドの上限を目指していくのか、中心線を意識しての動きが継続されるのかに注目です。
現状、バンドの上限が下落、下限が上昇といった動きとなっています。バンド幅は縮小傾向となっており、市場にはエネルギーが蓄積されてきています。バンドブレイクからバンドウォークといった動きになる可能性もあり、バンドの上限もしくは下限での動きには注意が必要です。