EA-BANK モーニングレポート
原油価格の急落で、インフレ懸念後退(9.7 NY時間)
昨日のNY市場では、米株が大幅上昇となって引けました。ベージュブックを受けて9月FOMCで75bpの利上げが行われるのではないかといった見方が強まる一方、原油価格の大幅下落などを背景にインフレ懸念が和らぎ、買い戻しの動きが急速に進みました。ダウは上げ幅が一時500ドルに迫る展開となり、引けも435ドル高の31581ドルでの引けとなりました。米国債利回りの低下などを眺めてハイテク銘柄にも買いの流れが強まり、NASDAQも上昇しての引けとなっています。
米国債市場では、利回りが大幅下落となって推移しています。金融引き締めに対する警戒感は依然として根強いものの、原油価格の下落などが意識されてインフレ懸念が和らぎ、債券に対する買い戻しの動きが強まりました。30年債利回りが一時10bpの下げとなるなど、下げ幅を拡大する展開となりました。現状は10年債利回りが3.26%台前半、30年債利回りが3.41%台前半でそれぞれ推移しています。
為替相場 – ドル円は一時145円突破寸前まで上昇
為替相場では、ドルインデックスが下落しての推移となっています。米国債利回りの大幅低下などを眺めてドルに対する売り圧力が強まる展開となっています。ここまでの上昇に対する調整の動きも意識されており、下げ幅を拡大しています。現状、ドルインデックスは110を割り込んでの推移となっています。ユーロ/ドルはパリティを回復する動き、ポンド/ドルは1.15ドル台前半での推移となっています。
円は軟調地合いを継続しています。ドル/円が一時145円突破寸前の水準まで上昇するなど、日米金利差の拡大に対する思惑が根強く、円売り優勢の流れが維持されています。ただ、ドルインデックスが下落する中でドル/円も上げ幅を縮小する展開となり、目先143円台後半での推移となっています。クロス円は軒並み上昇しており、円は対主要通貨で独歩安となっています。ユーロ/円は143円台後半で、ポンド/円は165円台後半で推移しています。
ドル/円・ボリンジャーバンド – 軟調地合い
ドル/円を30分足のボリンジャーバンドで見ると、バンドの上限を意識しての動きから調整の動きが入りバンドの中心線を抜けて下げ幅を拡大し、目先はバンドの下限まで下落しています。ここからバンドブレイクしバンドウォークといった動きとなって下げ幅を拡大するかに注目です。目先はやや横ばいでの推移であるため、調整の動きとなる可能性もありそうです。
現状、バンドの上限が横ばいからじり安、下限が下落といった動きとなっています。上限の下落の勢いが強まってくる可能性は十分考えられるため、バンドの上下限中心線が下落といった動きとなる可能性を意識しておくと良いでしょう。トレンドそのものは下向きですが、一時的な買い戻しにも注意が必要です。