EA-BANK モーニングレポート
米30年債利回りが、2014年以来の高水準に(9.6 NY時間)
昨日のNY市場では、米株が下落しての引けとなりました。朝方は買い戻しの動きやISM非製造業景況指数が市場予想を上回ったことでダウが140ドル超の上昇となるなど買い進まれる場面もありましたが、買い一巡後は米国の金融引き締めに対する警戒感が強まり、売り圧力が強まりました。ダウは一時269ドル安となり、結局173ドル安の31145ドルでの引けとなりました。米国債利回りの上昇などを眺めてハイテク銘柄に対する売りの流れも強まり、NASDAQも下げ幅を拡大しました。
米国債市場では、利回りが大幅上昇となって推移しています。30年債利回りが一時2014年以来の高水準まで上昇するなど、軒並み100bpを超える上昇となりました。米国の利上げが加速するとの思惑から、債券に対する売りが意識されました。米10年債利回りは3.34%台後半、30年債利回りは3.50%台前半での推移となっています。
為替相場 – 24年ぶりの円安水準、ドル/円が143円台に
為替相場では、ドルインデックスが堅調地合いとなって推移しています。米国債利回りが大幅上昇となる中でドルに対する買い意欲が強まり、主要通貨に対してドルは独歩高となりました。ユーロ/ドルは0.99ドル台前半、ポンド/ドルは1.15ドル台前半までそれぞれ下落しています。
円はドル/円が一時143円台を回復するなど売り圧力が強まりました。日米金利差の拡大に対する思惑が強まる中で上値を拡大する展開となっています。高値からは調整の動きが入っていますが、現状ドル/円は142円台後半での推移となっています。クロス円もドル/円の上昇を眺めて堅調地合いとなっており、ユーロ/円は141円台半ば、ポンド/円は164円台半ばでの推移となっています。
ドル/円・ボリンジャーバンド – じり安
ドル/円を30分足のボリンジャーバンドで見ると、バンドの上限を意識しての動きから目先は調整の動きとなっています。下値の堅い動きでほぼ横ばいでの動きではあるものの、再度バンドの上限まで上昇する可能性も高そうです。目先はバンドの中心線が迫ってきていますが、流れとしては中心線で支えられて再度上昇といった動きとなる展開が予想されます。
現状、バンドの上限が下落に転じる一方、下限は上昇基調を強めています。バンド幅が縮小傾向となっており、市場にはエネルギーが蓄積されてきています。ただ、まだ縮小の余地があることやバンドの中心線を意識しての動きとなっていることから、バンドブレイクからバンドウォークといった動きにはなりにくいところだといえます。しばらくはレンジ圏での動きが意識されそうで、バンドの中心線で支えられて上限まで上昇といった動きになる可能性が高そうです。