EA-BANK モーニングレポート
米経済の先行き不安から、米株軟調に(8.23 NY時間)
昨日のNY市場では、米株が下落しての引けとなりました。ジャクソンホール会合に対する警戒感は根強く、リスク回避的な動きが意識される一方、買い戻しの動きも根強く、ダウは一時プラス圏での推移となりました。ただ、買いの流れに勢いがなくなると上値の重い展開となり、日中はマイナス圏での動きが継続しました。結局ダウは154ドル安の32909ドルでの引けとなっています。米短期債利回りの低下などが意識されてハイテク銘柄に対する買い戻しの動きが意識され、下げ幅は拡大しませんでした。
米国債市場では、利回りはまちまちでの推移となっています。朝方は調整の動きから債券に対する買い戻しの動きが強まり、利回りが下げ幅を拡大する展開となりましたが、利上げ加速に対する思惑が根強く、長期債利回りを中心に持ち直す動きとなりました。米10年債利回りは3.04%台半ば、30年債利回りは3.25%台半ばでそれぞれ推移しています。
為替相場 – 米経済指標軟調、ドル急落
為替相場では、ドルインデックスが下落しての推移となっています。米製造業・サービス部門PMI速報値に続き、米新築住宅販売件数や米リッチモンド連銀製造業景気指数が予想より弱い結果になったことを受けてドル売り圧力が強まる展開となりました。その後は買い戻しの動きも見られましたが、ここまでのドル買いに対する修正の動きが意識される展開となり、上値は抑えられました。ユーロ/ドルは一時パリティを回復したものの現状は0.99ドル台後半、ポンド/ドルは1.18ドル台前半でそれぞれ推移しています。
円はまちまちでの推移となっています。ドル売り圧力が強まったことでドル/円が軟調地合いとなり、ユーロ/円なども上値を抑えられる展開となりました。しかし、オセアニア通貨に対する買い戻しの動きも意識されており、豪ドル/円などはしっかりとした動きが展開されました。現状でドル/円は136円台半ばから後半で、ユーロ/円は136円台前半から半ばでそれぞれ推移しています。
ドル/円・ボリンジャーバンド – 持ち直し基調一服
ドル/円を30分足のボリンジャーバンドで見ると、バンドの下限をブレイクしてバンドウォークする展開から持ち直し、バンドの中心線まで上昇しています。ただ、中心線では抑えられ、目先は中心線を意識しての動きとなっています。じり安基調となっていますが、ここから中心線をブレイクして上昇するのか、下落圧力が高まって再度バンドの下限まで下落するのかに注目です。上値の重さが意識されているため、バンドの下限まで下落する可能性も十分にあるでしょう。
現状、バンドの上限が下落、下限が上昇といった動きになっています。バンド幅は縮小傾向となっており、市場には徐々にエネルギーが蓄積されていく状況です。ただ、縮小の余地はまだ大きく、バンドブレイクからバンドウォークといった大きな動きにはまだなりにくいところでしょう。目先はバンドの中心線を意識した狭いレンジでの動きとなりそうです。