EA-BANK モーニングレポート
米金融政策への警戒感高まり、米株大幅続落(8.22 NY時間)
昨日のNY市場では、米株が大幅続落しての引けとなりました。ジャクソンホール会合でパウエル議長がタカ派的な発言をするのではないかといった思惑などから米国の金融政策に対する警戒感が高まり、リスク回避的な動きが意識されました。ダウは一時700ドルに迫る下げ幅となるなど売り圧力が強まり、643ドル安の33063ドルでの引けとなりました。ハイテク銘柄も売りの圧力が強まり、NASDAQも大幅下落となっています。
米国債市場では、利回りが上昇しての推移となっています。米国の利上げ加速に対する思惑が強まる中で債券に対する売りの流れが意識されています。2年債利回りなどが一時10bpの上昇となるなど、短期債利回りを中心に上げ幅を拡大する展開となりました。ただ、米株の大幅下落などを眺めてリスク回避的な動きが意識され、安全資産としての米国債買いの動きから引けにかけて上げ幅を縮小する展開となっています。
為替相場 – ドル上昇、対ユーロでパリティ割り込む
為替相場では、ドルインデックスが上昇しての推移となっています。米国債利回りの大幅上昇や株安を背景とした安全資産としてのドル買いの流れが強まり、ドルは上値を拡大する展開となっています。対ユーロでパリティを割り込むなど、経済の先行きに対する警戒感から特にユーロなどに対してドルが買われる展開となりました。現状ユーロ/ドルは0.99ドル台半ば、ポンド/ドルは1.17ドル台半ばまで下落する展開となりました。
円はまちまちでの推移となっています。ドルに対する買い意欲が強まったことでドル/円が堅調地合いとなる一方、ユーロ売りの流れが意識されたことでユーロ/円は上値を抑えられる展開となっています。全体的にはドル/円の上昇を眺めてクロス円も底堅い動きが展開されていますが、リスク回避的な動きの強まりを受けて円に対する買い戻しの動きも散見されています。現状ドル/円は137円台半ばでの推移となっています。
ドル/円・ボリンジャーバンド – 狭いレンジでの動き
ドル/円を30分足のボリンジャーバンドで見ると、バンドの上限を意識しての動きから調整の動きが入ったものの、バンドの中心線までは届かずにじり高基調となっています。比較的狭いレンジでの動きですが、下値の堅さが意識されており、再度バンドの上限まで上昇するかどうかに注目です。流れとしては上限まで上昇し、そこで再度抑えられる可能性が高いといった状況です。
現状、バンドの上限が横ばい、下限が上昇といった動きになっています。バンド幅は緩やかに縮小していますが、まだ縮小の余地は残っているため、バンドブレイクからバンドウォークといった大きな動きにはなりにくいところだといえます。底堅い動きが展開される中で目先はバンドの中心線と上限で挟まれたレンジで動く可能性が高いでしょう。