EA-BANK モーニングレポート
米株は上値重く、米債券利回りは大きく上昇(8.19 NY時間)
先週末のNY市場では、米株が下落しての引けとなりました。金融当局者からのインフレの高止まりに対する警戒感や、それに伴う9月の75bpの利上げに対する懸念などからリスク回避的な動きが強まり、ダウは朝方から売り優勢の展開となりました。ダウは一時370ドル安水準まで下落し、その後も上値の重い展開となって結局292ドル安の33706ドルでの引けとなりました。米国債利回りの上昇などを眺めてハイテク銘柄に対する売り圧力が強まっており、NASDAQも大きく下落しての引けとなっています。
米国債市場では、利回りが上昇しての引けとなっています。米国の大幅利上げに対する警戒感などから長期債利回りが大幅に上昇する展開となっています。欧州債利回りが上値を拡大したことも米国債売りの流れを強める展開となりました。米10年債利回りは2.97%台、30年債利回りは3.21%台でそれぞれ引けました。
為替相場 – ドルは対主要通貨で、独歩高
為替相場では、ドルインデックスが上昇しての引けとなりました。米国の大幅利上げに対する思惑が強まったことで米国債利回りが上昇しており、ドルの下値を支える展開となり、ドルは対主要通貨で買われました。欧州経済の先行きに対する警戒感からユーロが売られやすい地合いとなっており、再びパリティを目指す展開となっています。ユーロ/ドルは1.00ドル台前半から中盤、ポンド/ドルは1.18ドル台前半でそれぞれ引けました。
円はまちまちでの推移となっています。ドルに対する買い意欲が強まったことでドル/円が1円以上の上昇となり、一時137円を突破する動きとなりました。引けにかけて若干下落しましたが、136円台後半での推移となっています。また、ユーロ/円もドル/円の上昇につれ高となっていますが、ポンド/円は小幅に下落しての引けとなっています。米株の下落などを背景に、円に対する買いの動きも散見されました。
ドル/円・ボリンジャーバンド – 下げ渋り
ドル/円を30分足のボリンジャーバンドで見ると、バンドの上限から調整の動きが意識されて下落に転じ、そのままバンドの中心線を割り込む展開となりました。しかし、バンドの下限には届かずに持ち直す動きとなっています。目先はバンドの中心線を意識しての動きとなっており、方向感の見えにくい流れとなっています。
現状、バンドの上下限中心線がほぼ横ばいとなっており、レンジ圏での動きが意識されやすい形となっています。バンド幅は比較的狭い状況であり、市場にはエネルギーが蓄積されています。動き出したら大きなものとなる可能性があるだけに、バンドの上限もしくは下限での動きには注意が必要です。目先はバンドの中心線を意識しての動きとなっているだけに、まずは方向感を見極めながらの対応が必要な局面です。