EA-BANK モーニングレポート
ウォルマート等の好決算を背景に、ダウ上値拡大(8.16 NY時間)
昨日のNY市場では、米株がまちまちでの引けとなりました。ウォルマートなどの好決算などを受けてダウは上値を拡大する展開となり、約4か月ぶりの高値水準まで上昇しています。インフレに対する警戒感が後退していることも株価の下値を支える動きとなっています。その一方、米国債利回りの堅調地合いを眺めてハイテク銘柄に対する売りが意識され、NASDAQがマイナス圏での引けとなりました。ダウは239ドル高の34152ドルでの引けています。
米国債市場では、利回りがまちまちでの推移となっています。ダウの上昇などを背景に債券に対する売りの流れが意識されましたが、30年債利回りがマイナス圏に転じる動きとなっています。FOMC議事要旨の発表を控えて調整の動きが強まり、長期債利回りはやや上値を抑えられる展開となっています。10年債利回りはプラス圏で推移しましたが、上値の重い展開となりました。インフレに対する警戒感が後退していることで長期債に対する売り圧力が低下しました。米10年債利回りは2.80%台、30年債利回りは3.08%台でそれぞれ推移しています。
為替相場 – リスク志向が強まり、円安加速
為替相場では、ドルインデックスが小幅に下落しての推移となっています。米国債利回りは短期債利回りが上昇したものの、長期債利回りの上値が抑えられており、ドルに対する調整の動きが強まる展開となっています。米金融当局者の発言からはタカ派的な思惑が意識されるところではありますが、インフレがピークアウトしたのではないかといった見方が強まる中で利上げ加速に対する警戒感が後退しており、ドルの上値を抑えました。ユーロ/ドルは1.01ドル台後半へ、ポンド/ドルは1.20ドル台後半へとそれぞれ持ち直しての推移となっています。
円は軟調地合いとなっています。ダウの上昇などを眺めてリスク志向の動きが意識され、円売りの流れが強まる展開となっています。みずほ銀行が日銀に預けている当座預金の一部にマイナス金利が適用されていたとの報道が流れたことも円売りの流れを強める結果となりました。ユーロ/円、ポンド/円などは1円以上の上昇、ドル/円も1円近い上昇となるなど、円売りの流れが加速しました。現状ではドル/円が134円台前半、ユーロ/円が136円台中盤での推移となっています。
ドル/円・ボリンジャーバンド – 上値重い
ドル/円を30分足のボリンジャーバンドで見ると、バンドの上限からの調整の動きとなり、じり安基調の中、そのままバンドの中心線を割り込む展開となっています。ただ、バンドの下限には届かずに小幅に持ち直しています。ここからバンドの中心線まで押し戻すか、再度下落してバンドの下限まで下落するのかに注目です。やや方向感は見えにくく、レンジ圏での動きが展開される可能性もありそうです。
現状、バンドの上下限中心線がほぼ横ばいといった動きになっています。バンド幅は比較的狭い状況であり、動き出したら大きなものとなる可能性があります。バンドの上限もしくは下限での動きには注意が必要です。特に目先はバンドの中心線と下限で挟まれたレンジを動いているため、上値の重さが意識されやすく、バンドの下限をブレイクするかどうかがポイントとなりそうです。