EA-BANK モーニングレポート
米消費者物指数が予想を下回り、リスク志向拡大(8.10 NY時間)
昨日のNY市場では、米株が大幅上昇となって引けました。米消費者物価指数が市場予想を下回る結果となったことで米国の利上げ加速に対する警戒感が後退し、リスク志向の動きが強まる展開となりました。ダウは朝方から買いの流れが強まり、535ドル高の33309ドルでの引けとなっています。NASDAQも上昇しての引けとなり、6月安値から20%の上昇となって引けました。
米国債市場では、まちまちでの推移となっています。米消費者物価指数の発表を受けて短期債を中心に債券買いの流れが強まりましたが、30年債利回りなどは株価の大幅上昇などを眺めて上昇しています。また、カシュカリ・ミネアポリス連銀総裁がタカ派筆頭に転じるなど調整の動きが意識される状況となり、2年債利回りなども上げ幅を縮小しています。現状米10年債利回りは2.78%台、30年債利回りは3.03%台でそれぞれ推移しています。
為替相場 – 米消費者物価指数鈍化で、円急伸
為替相場では、ドルインデックスが大幅下落となって推移しています。米国の利上げ加速に対する警戒感が後退したことを背景に、ドルに対する売り圧力が強まる展開となっています。ただ、米国債利回りが持ち直し基調となったことを背景に、ドルに対する売りの流れも一服し、底堅い状況に転じています。ドルインデックス一時104台半ばまで下落しましたが、105台前半まで持ち直しています。またユーロ/ドルは1.03ドルを挟んでの推移、ポンド/ドルは1.22ドル台を回復しての推移となっています。
円は大きく上昇する展開となりました。ドルインデックスの下落を背景にドル/円が下値を拡大する展開となり、クロス円もつれ安となりました。ドル/円は133円を割り込んでの推移となっており、ユーロ/円も137円を割り込んでの動きとなっています。目先はドルインデックスの下げ渋りからドル/円が持ち直す流れとなっていますが、上値の重い展開が継続しています。
ドル/円・ボリンジャーバンド – 持ち直し基調
ドル/円を30分足のボリンジャーバンドで見ると、バンドの下限をブレイクしてバンドウォークとなり、下値を拡大する展開となっています。ただ、目先は調整の動きが意識されて持ち直し基調となっています。バンドの中心線を目指しての動きですが、上値の重さが意識される流れとなっています。
現状、バンドの上限は下落基調、下限は上昇基調となっています。バンド幅は縮小傾向で市場には徐々にエネルギーが蓄積されていくものと思われます。ただ、現状においてはまだ縮小の余地が大きく、バンドブレイクからバンドウォークといった動きにはなりにくいところです。バンドの中心線を意識して再度売り圧力が強まるといった展開となる可能性もありそうです。