EA-BANK モーニングレポート
米雇用統計が大幅改善で、米国債利回り大幅上昇(8.5 NY時間)
先週末のNY市場では、米株がまちまちでの引けとなりました。米雇用統計が市場予想を大幅に上回ったことで足元の米経済に対する楽観的な見方が強まる一方、次回のFOMCでの75bpの利上げの可能性が高まり、リスク回避的な動きが意識される展開となりました。やや乱高下する展開となりましたが、ダウは76ドル高の32803ドルでの引けとなりました。一方で米国債利回りが上昇したことでハイテク銘柄に対する売りの流れが強まり、NASDAQがマイナス圏での引けとなっています。
米国債市場では利回りが大幅上昇となって引けています。短期債を中心に軒並み利回りが100bp超の上昇となっています。米雇用統計の好調を背景に大幅利上げ観測が再燃しており、債券に対する売り圧力が強まりました。短期金融市場において、9月の利上げに関しては50bpを完全に織り込み、75bpの利上げを76%織り込んでいます。雇用統計を受けて75bpの利上げが視野に入る展開となりました。米10年債利回りは2.82%台中盤、30年債利回りは3.06%台でそれぞれ引けました。
為替相場 – 好調な米雇用統計を受け、円急落
為替相場では、ドルインデックスが大幅上昇。米国債利回りの上昇などを背景にドルに対する買い意欲が強まり、上値を拡大する展開となっています。ユーロ/ドルは1.02ドルを割り込む展開となり、ポンド/ドルも1.21ドルを割り込んで引けています。全体的にドルに対する買い意欲が強まっており、ドルインデックスは106を回復して上値を拡大しました。ユーロ/ドルは1.01ドル台後半、ポンド/ドルは1.20ドル台後半まで下落しました。
円は下落しての引けとなりました。ドルインデックスの上昇や足元の米経済に対する強気な見方などが意識されたことでドル/円が大幅買い戻しとなり、135円台を回復しています。ダウの堅調なども意識されており、クロス円もドル/円につれ高となりました。ドル/円は2円超の上昇、ユーロ/円やポンド/円も1円超の上昇となって引けており、ポンド/円は163円を回復しています。
ドル/円・ボリンジャーバンド – 横ばい
ドル/円を30分足のボリンジャーバンドで見ると、バンドの下限から持ち直し、中心線を抜けて一気にバンドの上限まで上昇し、そこをブレイクしてバンドウォークとなり上値を拡大しました。目先は調整の動きが意識されていますが、下値は堅く下げ渋っています。バンドの中心線を意識しての動きとなっており、ここで支えられて上限まで上昇するかどうかに注目です。
現状、バンドの上限が下落、下限が上昇といった動きとなっており、バンド幅は縮小傾向を強めています。縮小の勢いが強く、市場には徐々にエネルギーが蓄積されてきています。ただ、バンドの中心線を意識しての動きであり、まずは方向感を探りながらの対応が必要です。目先はバンドブレイクからバンドウォークといった動きにはなりにくい局面となっています。