EA-BANK モーニングレポート
米雇用統計を控え、様子見ムード(8.4 NY時間)
昨日のNY市場では、米株がまちまちでの引けとなりました。ダウは調整の動きが意識され上値を抑えられる展開となりました。ただ、米雇用統計を控えて様子見ムードが強まっており、方向感の見えにくい展開となりました。一方でNASDAQは上昇しての引けとなりました。米国債利回りの下落を背景にハイテク銘柄に買いの流れが強まりました。ダウは85ドル高の32726ドルでの引けとなっています。
米国債市場では低下しての推移。ダウが調整の動きから下落したことなどを受けて債券に対する買い意欲が強まりました。米政府がサル痘で公衆衛生上の緊急事態を宣言したことなども経済の先行きに対する警戒感を強める流れとなり、安全資産としての米国債買いの流れを強めました。米10年債利回りは2.69%台、30年債利回りは2.97%台でそれぞれ推移しています。
為替相場 – 米雇用統計を控え、ポジション調整
為替相場では、ドルインデックスが下落。メスター・クリーブランド連銀総裁が9月の利上げに関して50bpととなる可能性もある、などと発言しており、ややタカ派的な姿勢を修正したことでドルに対する売りの流れが強まりました。現状ユーロ/ドルは1.02ドル台半ばまで上昇し、ポンド/ドルは1.21ドル台半ばでの推移となっています。
円は買われやすい地合いとなっています。ドル/円が133円を割り込むなど売り圧力が強まる展開となり、クロス円も上値の重い展開となっています。ダウの軟調地合いやドルインデックスの下落などを背景に円に対する買い戻しの動きが強まる展開となっています。ただ、米雇用統計を控えていることもあって全体的には大きな動きにはなっておらず、様子見ムードが強まりました。
ドル/円・ボリンジャーバンド – 軟調地合い
ドル/円を30分足のボリンジャーバンドで見ると、バンドの下限を意識しての動きから調整の動きが入っているものの、上値の重い展開であり、直近安値を下回る流れとなっています。目先はやや下げ渋る展開となっていますが、-1σを意識しての動きであり、さらに下値を拡大する可能性もありそうです。バンドの中心線と下限に挟まれたレンジを動いており、やや方向感の見えにくい展開です。
現状、バンドの上限が下落、下限が上昇といった動きとなっており、バンド幅は縮小傾向となっています。市場には徐々にエネルギーが蓄積されていくものと思われますが、まだ縮小の余地が残っおり、大きな動きにはなりにくいところです。しばらくは方向感の見えにくい展開となりそうですが、バンドの中心線で抑えられやすい状況であり、やや上値の重い展開が継続しそうです。