EA-BANK モーニングレポート
サービス業の景況感改善で、ダウが大きく反発(8.3 NY時間)
昨日のNY市場では、米株が大幅上昇となって引けました。ペロシ米下院議長が台湾から出国したことを受けて米中間の緊張がとりあえず緩和されたとの思惑からリスク志向の動きが強まり、ダウは一時500ドル超の上昇となりました。ISM非製造業指数が予想に反して上昇したことも好感される流れとなり、ダウは416ドル高の32812ドルでの引けとなりました。
米国債市場では、まちまちでの動き。米株の上昇や金融当局者のタカ派的な発言などを受けて債券に対する売りの流れが強まる場面もありましたが、調整の動きが意識されたことで長期債利回りを中心に下落する展開となっています。一方で2年債利回りなどは上昇基調が継続しており、リセッションに対する警戒感が強まる状況となっています。米10年債利回りは2.70%台、30年債利回りは2.95%台でそれぞれ推移しています。
為替相場 – 米景況感の改善で、円は軟調地合い
為替相場では、ドルインデックスが小幅に上昇。朝方は米国債利回りの堅調地合いを眺めて上値を拡大する展開となりましたが、その後米国の長期債利回りの急落を受けてドルも上値を抑えられました。ただ、経済の先行きに対する懸念の後退や、利上げに対する思惑などから積極的に売り込む展開にはならず、プラス圏での推移となっています。ユーロ/ドルは小幅に上昇して1.01ドル台中盤、ポンド/ドルは小幅に下落して1.21ドル台中盤での推移となるなど、全体的にはまちまちとなっています。
円は軟調地合いとなっています。買い戻しの動きを背景にドル/円が堅調地合いとなっており、クロス円もつれ高となっています。リスク志向の動きが強まる中で円売り圧力が意識される状況となっています。ドル/円は一時134円台を回復、目先も133円台後半での推移となっています。ユーロ/円は136円台を回復しての動きで、全体的に上値を拡大する展開となっています。
ドル/円・ボリンジャーバンド – 上値重い
ドル/円を30分足のボリンジャーバンドで見ると、バンドの中心線を挟んでの動きから上昇基調を強めてバンドの上限まで上昇し、そのままバンドブレイクとなりましたが、目先はそこから調整の動きが入り、バンドの中心線を意識しての動きとなっています。ここで支えられるかどうかに注目で、支えられたら再度バンドの上限まで上昇する展開が予想されます。
現状、バンドの上限がじり安、下限が上昇といった動きとなっており、バンド幅は縮小傾向となっています。市場には徐々にエネルギーが蓄積されていくものと思われますが、まだ縮小の余地が残っているものと思われ、大きな動きにはなりにくいところです。しばらくはレンジ圏での動きが意識されそうで、バンドの中心線を挟んでの動きとなる可能性もありそうです。