EA-BANK モーニングレポート
米大幅利上げ観測の再燃で、ダウ急落(8.2 NY時間)
昨日のNY市場では、米株が下落しての引けとなりました。ダウが400ドル超の下落となるなど下値を拡大する展開となっています。ペロシ米下院議長が台湾を訪問したことで、米中間の緊張が高まることに対する警戒感が強まり、リスク回避的な動きが強まりました。その後持ち直す動きも見られましたが、デイリー・サンフランシスコ連銀総裁やエバンス・シカゴ連銀総裁、メスター・クリーブランド連銀総裁の発言を受けて大幅利上げに対する懸念が再燃して売り圧力が強まりました。結局ダウは402ドル安の32396ドルで引けています。
米国債市場では、利回りが大幅上昇。インフレ懸念に伴う大幅利上げ観測が再燃したことで、債券に対する売りの流れが強まる展開となっています。軒並み100bpを超える上げ幅となっており、30年債利回りなどは3%台を回復しての動きとなっています。現状米10年債利回りは2.74%台、30年債利回りは3.01%台でそれぞれ推移しています。
為替相場 – 米債券利回り上昇で、ドル急伸
為替相場では、ドルインデックスが上昇。米中間の緊張が高まる中でドルに対する売りが意識される場面もありましたが、米国債利回りが上昇する中で持ち直し基調を強め、そのまま上昇基調を維持して日中高値圏での推移となりました。ユーロ/ドルは1.01ドル台中盤、ポンド/ドルは1.21ドル台中盤までそれぞれ下落する展開となっています。
円はまちまちでの推移となっています。米中間の緊張激化を受けてドル/円が一時130円台前半まで押し込まれたものの、その後は大幅利上げ観測が再燃したことでドル買い圧力が強まり、133円台前半まで持ち直す動きが展開されました。クロス円はドル/円につれる形で持ち直す動きとなっていますが、豪ドル/円などは小幅にマイナスとなって推移しています。クロス円は小幅まちまちとなっています。
ドル/円・ボリンジャーバンド – 上値拡大
ドル/円を30分足のボリンジャーバンドで見ると、バンドの中心線を挟んでの動きから上昇基調を強めてバンドの上限まで上昇し、そのままバンドブレイクからバンドウォークとなっています。目先はバンドの上限をバンドウォークする流れからは外れていますが、底堅い動きは維持されており、上値を拡大する展開となっています。
現状、バンドの下限が上昇に転じたことでバンドの上下限中心線が上昇する形となっています。トレンドそのものは上向きですが、一時的には調整の動きが入ってもおかしくはないところです。ただ、下値が堅く上値を拡大する形であり、このまま上昇基調を維持する可能性も十分にあるでしょう。調整の動きが入った場合はバンドの中心線が意識されそうですが、押し目買い優勢の流れは維持されやすい局面です。