EA-BANK モーニングレポート
米GDP不調も、ダウ続伸(7.28 NY時間)
昨日のNY市場では、米株が上昇しての引けとなりました。米GDPが市場予想を下回るなど、足元の米経済に対する警戒感が強まる展開となりましたが、大幅利上げに対する警戒感が後退したことでリスク志向の動きが強まりました。ダウは朝方こそ一時210ドル安水準まで下落しましたが、売り一巡後は買い戻しの動きを強め、結局332ドル高の32529ドルでの引けとなりました。
米国債市場では、利回りが大きく低下。米国の大幅利上げに対する思惑が後退しており、債券に対する買い戻しの動きが強まる展開となっています。米株の上昇を受けて持ち直す場面もありましたが、上値の重い展開となっています。現状米10年債利回りは2.67%台、30年債利回りは3.02%台でそれぞれ推移しています。
為替相場 – 先行き懸念からドルインデックスは続落
為替相場では、ドルインデックスが続落。米国債利回りが大幅に低下する中でドルに対する売りの流れが強まっています。ここまでの上昇に対する調整の動きも意識されており、警戒感が増しています。ユーロ/ドルは1.02ドルを割り込み、ポンド/ドルは1.21ドル台後半での推移となっています。
円は買われやすい地合いとなっています。ドル/円が急落して134円台前半にまで押し込まれたことを受けてクロス円も下値を拡大しています。足元の米経済に対する警戒感や米国債利回りの大幅低下などを眺めてリスク回避的な動きが強まり、円買い優勢となりました。ドル/円は134円台前半で、ユーロ/円は137円を割り込んでの推移となっています。
ドル/円・ボリンジャーバンド – 上値重い
ドル/円を30分足のボリンジャーバンドで見ると、バンドの上限から一気に下落し、バンドの中心線を一気に下抜けてバンドの下限まで到達しています。バンドの下限では持ち直す動きも見せましたが、上値は重くバンドの中心線まで届いていない状況です。-1σを意識してのじり安基調であり、再度バンドの下限まで下落するかどうかに注目です。
現状、バンドの上限が下落、下限が小幅に上昇といった動きとなっています。バンド幅が縮小傾向にあり、市場には徐々にエネルギーが蓄積されていく状況です。ただ、まだ縮小の余地が大きいことから、すぐには大きな動きにはなりにくく、レンジ圏での動きとなっていく可能性が高そうです。しばらくは方向感の見えにくい流れとなる可能性が高いでしょう。